時合いに助けられて
3月24日は伊東(井上丸)に釣行。
前回はもう少しで超絶完ボ(何も釣れなかったどころではなく1日の釣りを通して魚らしきものとのコンタクトが一切なかった)を達成するところだった。
一方、この日現地でご一緒したKnさんはカイワリ20尾とその他ハナダイなど、恐らくこの春一番の大漁だった。
こんなのを見てしまうと、釣れればハッピー、釣れなくてあたり前のヒラメ狙いなどやってはいられない。
相変わらず荒れ模様の天気が続く中、365日連休ならではのピンポイント釣行に付き合ってくれたのは東京に住む準365日連休の弟。
もちろん両名とも狙いはカイワリ。
フグは気になるほどではないと聞いているので、先ずはハリス3号2本針吹き流し仕掛けから始める。
その竿(手持ち竿)を竿掛けに掛けて、反対舷側に一本針ロングハリス(6m)仕掛けを準備していると、手持ち竿に早くもアタリ。
この引きはカイワリではなさそうだ。
なんだろう?
上がってきたのは予想も期待もしていなかったシロアマダイ。
今や伊東の常連になってしまったシロアマダイ
嬉しいが、首を傾げる。
しばらくして、再び手持ち竿に鋭いアタリ。
今度はハナダイ。
こいつがいるとカイワリもいるに違いない。
そして、本命のカイワリ。
しばらくして、ロングハリスの仕掛けを上げてみると、こっちにもカイワリが掛かっている。
(TVの釣り番組がそうであるように)こうして書くと結構な頻度で上がっているようだが、最初のシロアマダイが6時59分、
このカイワリが8時頃だったのでこの間約1時間。
入れ食いというほどではない。
それでも、この調子でいくと先ず先ずかなと思っていたが、実はこの場はこのカイワリを最後にピタリとアタリが止まってしまった。
2号ハリスに変えてみたり、たまにハリスが切られるのでウイリー仕掛けに替えてみたりと色々やってみるが反応ナッシング。
ただアタリがなくなってからも仕掛けを上げてくる度に、付け餌のオキアミだけは確実になくなっている。
ところがボートが当たるほどの直ぐ近くで釣っている弟は餌もなくならないとぼやいている。
その餌(見るからに美味しそうな加工オキアミ)は、魚に嫌われてるんじゃないの、俺の使ってみる? と、こんな会話が続く。
実は、五目漁師にはアミノ酸漬けなどのいかにも美味しそうなオキアミ餌は使えないという餌釣りのハンディがある。
そのオキアミを1度でもつまんでしまうとその日から指先がムズムズ、その後1、2週間後には指の皮が剥けてくる。
過去には餌を選んだり、都度海水で手洗いをやってみたりしたが効果はなく、真鶴駅近くの釣具店で扱っている無垢のブロックオキアミだけがなんとか使えることがわかった。
以降、コマセ釣りの付け餌にはこのオキアミしか使わないことにしている。
たまに自宅から東伊豆とは反対側の大津に行く時には買えないために、伊東などで使った残りを冷凍保存している。
このオキアミ、元々はコマセ用なのだろう、大きなブロックから10cm立方程度のサイズに切り出しているだけなので多くの個体は頭や尻尾がなく五体揃ったものを見つけ出すのに苦労する。
なので皆さん、安いのにあまり使わないのだろうか、それが故にかどうかは分からないが、どうも今日のはハズレで保存が悪かったのか古かったのか、身が柔らかいなとは感じていた。
何とか釣ろうとする五目漁師の強いシャクリに耐え切れずにどうやら針から振り落とされていたようだ。
なんとも素人臭いチョンボで情けないが、あとになってこのことを確信する。
11時前ころに弁当を食ったタイミングでこの場所に見切りをつけて少し沖に出てみることにする。
水深42、3m。アンカーロープの長さからしてこの辺りがアンカリングの限界になる。
さあどうだろう、何か来てくれないかな。
魚探にはカイワリらしき反応はないが、ここならアマダイやオニカサゴ、ハタなども来てくれるかもしれないと期待しながら相変わらず強くシャクリ続ける。
すると、ここでもアタリはないのに餌だけはなくなる。
うーむ、おかしいな???
さっき弟がちらっとこれ見よがしに自身が使っている付け餌はしっかりしているからと言っていた。
これだってシャクリで落ちるほど柔くはないよ、この盗られ方(尻尾の部分だけ残っている)は鯛などに食われた時のなくなり方だよ、と交わしていた。
しかし、あまりによくなくなるので密かに試してみることにする。
何度か普通にゆっくり誘い上げた後に仕掛けを上げてみるとオキアミはダレーとしながらもちゃんとついているではないか。
そう言えばロングハリスの方は餌がよく残っていたなぁ。
ここで、本日のオキアミは柔くてシャクリごときで振り落とされると確信する。
以後、シャクリ上げるというよりも誘い上げる感じでやっていると久しぶりに来たのがこいつ。
一昨年辺りからよく見るようになった1mにもなるというカナフグだろうか。(1時間ほどボート上に放っておいた後に放流するとまだ生きていた。生命力も半端ではない)
ここでもこのフグ以外にはアタリはないので元のカイワリポイント(少し深め)に戻ってまた弟とボートを並べて釣り始める。
もう時間がない、コマセ(3kg)もなくなって来たし、そろそろ終わりかな。
と、諦めかけた頃に久しぶりのアタリ。
またフグかっ!?
カイワリなら覗き込むとビシが見えてくると同時に続いてヒラヒラと白い魚体が舞い上がってくるのが見えるが、フグの場合は色が色だけにビシが見えても魚体はまだ見えてこない。
やがて茶色っぽい魚体が見えると、やっぱりフグか。
この野郎と思いながらハリスを手繰り寄せてくると、あっハタだ、ハタハタ! 慌てて玉網で獲る。
これは嬉しい。
そしてここ(13時50分)から怒涛の入れ食いが始まる。
既に、強いシャクリでは餌が振り落とされることを確信したのでゆっくり誘い上げると、カイワリ。
そして続いて、ドラグを引き出す今日一の引きで上がってきたのは良型アオハタ(37cm)。
餌釣りでこんなものが来てくれるは、カイワリの2連掛けは2度もあるは、正に入れ食い模様。
振り向くと、こんな時に弟は一体何をやっているやら、どうやら仕掛けの処理でトラブっているようだ。
先ほどまでのアタリナッシングが嘘のように、また来た、ホレホレ、入れ食い入れ食い、ホレホレ、今だよ・・・兄は弟をせかすがごとく騒ぐ。
しかし、この騒ぎも14時半には元の静かな海に戻った。
この間なんとたったの40分。
なんとか釣ろうと手を変え品を変えあれだけ頑張ったのにそんなの関係ない。
“時合いが全て”を思い知らされた釣りになった。
で、今日の五目漁師の釣果はこれ。
弟のはこれ。
折角の時合いにトラブってしまった弟がその時に釣ったのはカイワリ1尾だったらしい。
釣った日は、小型の鯛が釣れた時の我が家の定番料理、パエリア。
次の日には孫が、学校が暇になったのでと一人で遊びにやってきた。
丁度よい。
刺身盛りとハタの天ぷらをご馳走する。
カイワリの姿造り、ハタの刺身、シロアマダイの刺身、イトヨリの酢締め、シロアマダイの昆布締め、ハタの昆布締め、カイワリのタタキそしてカイワリのナメロウの8点盛り。
気に入って食べてくれたが、シロアマダイの昆布締めが一番のお気に入りとのこと。
自ら餌のオキアミを振り落としていたことに早く気付けば、もう少し釣れていたかもしれません。
現に午前中のカイワリは弟が6匹、五目漁師は1匹でした。
そう言えばフグも弟の方がたくさん釣っていました。
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お疲れ様でした。
失敗とはオキアミのことだったんですね。
朝のうちに気付いてれば確かにもう少し釣れてたかもしれませんね。
ハタも混じっていたのでジギングかタイラバもやったのかと思ってました。
オキアミも凍っているうちはいいんですが、溶けてくると水分を含んで柔らかくなってくるので、塩か砂糖なんかで脱水したらいいかもしれないですね。
去年から回数は行けてないですが、自分も最近は8時ぐらいまでで喰いが止まるような感じがしてました。
午後は潮の動きもですが、例の伊東特有の南東の風があったのでしょうか。
自分はコマセの残り具合で下潮の流れを判断しています。やっぱり釣れる時はしゃくってても抵抗があってコマセも無くなりますよね。
今のところ週末日曜は行けそうですが、水温15度ぐらいに下がったので大釣りは期待できないですが、水温上がるとフグも増えてくるので今がチャンスかもしれないですね。
投稿: K | 2025年3月26日 (水) 07時02分
Kさん、こんにちは。
そうなんですよ、情けなすぎる失敗でした。
いつも使っているのでそんなことはないと思っていたのですが。
大津用などに残しておく時には塩で〆ておくのですが、ここ迄柔いとは思っていませんでした。
良型のハタは珍しかったですが、伊東の砂漠海は本当に何が釣れるかわからないところですね。
いつもタイラバやジギングで沖を流していますが次回は敢てカイワリポイント付近を流してみようかと思っています。
朝は潮汐に関わらず潮がそこそこ流れる。
昼前には風に関わらず北東方面から大きなうねりが入る。
昼過ぎから帰るころにかけては天気予報とは関係なしに強い南東風が吹く。
ですが、今回に限っては後2者はなく1日本当に静かでしたよ。
今回の魚探には水温計がないのでわかりませんでしたが、水温下がり気味なのですね。
ここ迄くれば、大きな潮流次第では直ぐに復帰すると思いますので、おっしゃる通りフグの方が心配ですね。
投稿: 五目漁師 | 2025年3月26日 (水) 09時43分
おはようございます
パエリア、刺身、天ぷらと魚三昧の料理
旨そうですね
いつも一品料理か揚げ物を嫌がる家内なので
羨ましく思います
オキアミの餌は苦労しますが
50年間使い続けて、やっと今の形になりました
特に夏場などの気温の高い日など
午後には持たなくなるので
昼まで凍らせていたりと気を使います
餌は1kか3kgのコマセ用を前日に解凍し
良い形のものを塩水の中に放り込み
朝には水分を抜いて使い
午後用にはボートの上で解凍した中から良い物を
餌付けします
屑餌は微塵切りしてコマセの中に
そのコマセも
前日解凍前に出刃包丁で細かく切断し
ビシ籠の穴から出るようにしときます
そんなことでコマセはアミとオキアミのブレンド
これが一番良さそうですね
投稿: 趣味人たけ | 2025年3月27日 (木) 06時52分
趣味人たけrさん、こんにちは。
釣り魚料理は釣った責任で自分でやりますが美味しいといって食べてくれると嬉しいですね。
たまに鱗とか骨が残っていてペッペとかやられるとむかつきますが。
オキアミは私の場合は一つかみだけ外のカゴに入れた後はクーラーボックスにしまいます。
冬場は数時間でも平気ですが夏場は1j時間毎くらいで出し入れしています。
ブロックオキアミは20%も使えるかどうかですから、この時もそうでしたがアミコマセが足りなくなってくると残しておいた屑をバケツの中でハサミで切り刻んで使います。
アミコマセは前日に頼んでおけば解凍してくれますが、解凍し過ぎも困りますので、季節によって解凍時間を気にしながら頼むようにしています。効果は確かではないですが。
投稿: 五目漁師 | 2025年3月27日 (木) 17時18分