嵌ってしまったバラシのシンドローム
4月26日は伊東(井上丸)に釣行。
今回はブログ、手漕ぎボートでまっしぐらのHEPPOさんとご一緒させていただく。
さて、前回と同様に今回も関係があるような、ないような字数稼ぎから始めよう。
次の釣りはどこにしよう? 久し振りに大津のアジもいいかなと思っていた矢先だった。
スーパーに出かけたヨメサンがこんなものを見つけたので、と買ってきた。
小田原産の朝獲れ小アジ。
余りにもの安さに思わず手にとったらしい。
自宅で重さを計ってみると1.1kg(18匹)。
多分、突然定置網に入った大漁ではまともに流通させようもないので、取りあえずは地元のスーパーにばら撒いたのであろうか。
知らんけど(と、関西出身の五目漁師)。
大津ブランドの金アジに比べると少し魚体が細長いように見える。
食味はどうだかわからないが、刺身やタタキで食べるならまだしも、大好きな南蛮漬けにしてしまえば少なくとも五目漁師の鈍感な舌では違いなどわからない。
保存食のつもりの南蛮漬けだったが2人であっという間に完食。
これっきりで、もう売り場に出ることはないと思っていたが、2、3日後に再び出たので今度は2袋をゲットし、南蛮漬けに加えてフライにもして完食した。
食った食ったとお腹をさすっているこんなタイミングで、HEPPOさんが伊東に行くと知ったらそりゃアジの大津行よりも、3度目いや4度目の伊東カイワリリベンジ行に決まっている。
さて、HEPPOさんと言えばてるてる坊主にも見放された自他ともに認める嵐を呼ぶ釣り師。
風や雨に阻まれて予定通りに釣行できることは滅多にしかないようだ。
そこで、伊東なら大津の2、3倍は好天に恵まれる確率は高いですよ、との五目漁師のアドバイスで、ほら今日もこの通りいい凪の釣り日和でしょ!
今年の伊東は、春のカイワリ釣り期が延々と続いている。
例年なら水温の高まりとともに仕掛けが落ちて行かないほどのサバ、ソーダの群れで釣りにならなくなってしまうが、今年はこいつも厄介ではあるが、なんとかフグの合間を縫って結構釣れ盛っている。
ただ、下手な五目漁師に無条件で釣れるほどの爆釣モードでもない。
幸運にも前日には井上丸のお客さんが良い釣りをされているので、今日もきっと釣れるぞと当たり前のように期待したが、そう甘くはなかった。
やっと1尾目が上がったのは既に9時を回ってからだった
今日は5時過ぎが満潮の中潮だったが、早朝は殆ど潮流がなく、しかも弱い風の向きが気まぐれに変化するためにボートの方向が定まらず、隣のボートとの間合いに気をつかう。
たまに潮が流れ出すと、現金に海中が活気づきプチ時合いがやってくるが長くは続かない。
一方、海水は前回にも増して濁っており、うかうかしていると巻き上げてくる天秤が海面からいきなり飛び出てきてびっくりするほどだ。
いつもなら海中を覗けばひらひらと上がってくるカイワリの姿が見えくるのに、ハリスを掴んで引き揚げる寸前まで見えない。
海底も同様に濁っているとすれば、このせいであろうか食いが浅く多くの大物とおぼしき獲物は次々に途中でバラしてしまう。
10時半前後にいきなり潮が流れ出しプチ時合いがやってくると、カイワリに引き続いて結構な引きで上がってきたのはなんと噂のシロアマダイ(34cm)。
シロアマと言えば、昨年までは五目漁師の釣りエリアでは正に幻の魚。
かってはアマダイ釣りのメッカ福浦で釣行の度に冗談で、そして時には真剣に狙ったこともあったが、かなうはずもなかった。
しかし、今季に入ってどうしたことか同ボート店で既に何匹かが上がっており、釣果ブログでも何度か写真を見ていたので、海面にいきなり浮いてきた顔つきを見るや直ぐにシロアマとわかった。
そうでなければ青白い不機嫌そうなアカアマダイと勘違いしたままで胃袋に収まっていたかもしれない。
カイワリ不調の中で今日はこれだけで十分に嬉しい。
さらに毎年毎年期待するも未だに果たせていない釣り目標と言えば、30cm超えのカイワリ。
こちらの方は従来ならシロアマダイよりも現実的で毎年このカイワリポイントでも1、2尾は上がっている。
そして、とうとう思いがけずに釣れたシロアマに続いてその時がやってきた。
今日は何度も(多分)デカカイワリを中層でバラしているので、次こそはと既に超慎重に構えていたその時だ。
また掛けた。
今度こそあげてやる。
慎重に慎重に巻き上げてくる。
ドラグは緩めだが時折くる強い引きでは竿が手元まで海中に没する。
ここ迄くればもう少し、どうやら今度こそ姿が拝めそうだ。
濁りで海中を覗いても未だ見えないが、先にリールのピピ音がそろそろビシの掴み時であることを教えてくれる。
よしっ!
しかし、手繰ろうとした寸前にプチッ、まるで音が聞こえたかのように軽くなり脱力。
またかぁ、何とかしてくれよ!
12時前には仕掛けもアミコマセも大方なくなったので沖流しに切替える。
途中HEPPOさんの様子を伺うとやはり同じような状況で(当たり前ではあるが)大物に限ってバラシが多かったらしくし、同じく沖を流してアマダイを狙いに切り替えるとのこと。
こんな濁りの中で魚にルアーが見えるのだろうかと心配していたが、以前海中動画を撮ったHEPPOさんから海底は海面近くよりも案外澄んでいるかも、と見た人だけが言える効果的なアドバイス。
あと正味2時間、なんとか真鯛を仕留めたい。
最初はジグをゆっくりと巻き上げた後に軽くしゃくっていたが、途中から例のビンビンモドキに替える。
いつもは真剣巻きは10回転まで、あとは惰性で25~30回転まで巻くが、乗っ込み真鯛は結構上に浮いていると聞いているし、五目漁師自身も以前同時期にかなり上で釣り上げたことを覚えているので20回転までは真剣巻き巻きする。
すると案の定かなり上層まで巻き上げたところで怪しげな反応、何? と思った次の瞬間にグキーン、ゴツンゴツン・・・
フルソリッドのジギング竿でラインはいつもより太い1.2号、リーダー5号、ドラグは2.5kg以上に締めこんでいるためにジジッと短く単発的にしか出ないが、首振りに伴う叩きが怖い。
どうしてもとりたい。
まだ20m以上もある・・・
フッ!、またしても脱力。
この後は、例の根に向かい最後の根魚に賭けたが小さなカサゴ1尾に終わってしまった。
バラシ続きの一日。
このところの大物バラシに大きなスランプに嵌ってしまった気持ちで陸に上がる。
そして本日の釣果。(何れも井上丸さんの釣果ブログより敢えて釣り師名を省略してカット&ペーストさせていただいた)
井上丸さんは釣れようが釣れまいが皆さんの釣果を掲載してくださるので、釣行を決める際には一番欲しいホット情報が端的に掴めて良い。
こうして本日の釣果を並べて見るとこれが面白い。
どうだろう、釣った本人にしかどれが誰の釣果なのか区別がつかないほど似ている。
皆さん狙ったカイワリは残念ながら奇しくも5匹ずつ、とは言え伊東の魚種の賑やかさや、最近になって大アジが出だしたことも如実に表れているではないか。
さて、積年の目標だったシロアマダイをどういただくかを迷った挙句に、一番魚の味が正直に出そうな酒蒸しにしてみた。
カイワリの刺身(1部オオアジ)、
カイワリのにぎり、
シロアマダイとイトヨリのつみれの潮汁。
こんなはずではなかったのですが、カイワリ釣り、本当に難しいです。
しかも今回はバラシの連続。
あたり前ですが、これはでかいと思ってあげてくるとバラシです。
今回で最後にしようと出掛けたのですが、既にまた行きたくなっています。
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