ビンビンスイッチ風(*2)タイラバのお試し釣り
2月10日は伊東(井上丸)に釣行。
今はどこで何を狙おうが難しい時期。
いくら暇だとは言え、精魂込めて作ったビンビンスイッチ風タイラバをこんな時期に使ってもケチをつけるだけ。
せめて真鯛の乗っ込み時期まで温存しておこうと思っていたが、毎日ブラブラとぶら下げながら魂がこもった分身のようなタマタマ、いやビンビンが左右に揺れるのを眺めていると居いても立ってもいられず今回の釣行になった。
狙いは、アマダイ、オニ、そしてヒラメも期待する。
もちろん、ビンビンスイッチ風のお試しなので餌は持たず念のためにジギングの準備はする。
浜を漕ぎ出たところで先ずは一番軽い55gを入れ巻き心地を味わう。
良い感じだ。(何が? いや、まあ分身だから)と、言いつつも魚探に映るベイト反応を見るとついついジグを入れたくなってしまう。
しばらくすると小型のウッカリンがそのジグに掛かってくる。
予報以上に風がありボートは始めの頃は寧ろ丁度いい加減に南西方向に流れてくれたが、次第に風の強まりで道糸が斜めって来るために55g→75g→95gとチェンジしていく。
いつものタイラバでも80g超えを使うことは滅多にないが、さすがに重みを感じる中で、記念すべき最初の獲物はホウボウ。
そして約1時間後に小振りのハタと続いたが、全体としては渋くアタリは遠い。
海底に反応があると相変わらずジグを入れたくなってくるが、そのジグに怪しげなアタリ。
なんだろう? ハタがあんぐりと口を開けて上がってくる姿を想像していたがなんと上がってきたのはイカではないか。
慌てて触腕1本で掛かっているイカを玉網で受けながら無事にゲット。
たまたまではあったがリアーフックに錨針を付けているジグを入れている時でよかった。
結果ジグではあったがこれでボを脱出した感でひと先ず釣りとしては安心する。
しかし、いつしか無風、潮流もなくなりボートが流れなくなってしまっている。
カヤックの仲間からアマダイはタイラバのズル曳きで釣れるらしいと聞いていたので朝からそれをやっているが、これでは曳くに曳けない。
底トントンでタイラバを気付かせて、そのまま砂煙を上げながらズル曳きでアマダイを釣る作戦はここで一旦中止になってしまうところだが、今回はこんな時のための備えがある。
前回のエンジン艇では終日無風で潮流もなく艇が止まったままで、流し釣りが破綻してしまった。
手漕ぎだったらこんな時には自ら漕いで流れを作れるんだがなあと思いつつ、にっちもさっちも行かなかった苦い経験。
そこで今回はこれを準備してきた。
元々は、カヤックの仲間が両手両腕で釣りながらも足で漕いで自在に流れを作ったり、逆に流れを止めたりしながら釣る様子を羨みながら、これに電動リールの自動巻き上げや自動シャクリを併用すればオールを握りながらもタイラバやジギングができるぞ! っと自作したものである。
ただ、最近では専ら主にボートが流れない時にタイラバを落としながらボートを漕ぐのに利用している。
タイラバを落としながらボートを50~100m程度漕ぎ、竿を立てながら巻き上げる。
今まではタイラバのズル曳きは考えたことがなかったので適宜巻き上げ速度でタイラバやジグの海底からの浮かし具合を調節していたが、100mも出せば、否が応でもズル曳きになってしまう。
ボートが流れなくなったのでその竿掛けを準備して1投目。
水深40m程度でラインを水平方向に70、80mも出したであろうか、さて、ズル曳きしようとして巻き始めるとゴソゴソと違和感。
ボートを漕いでいる間に既に何かが掛かっているようだ。
巻き始めると違和感が直ぐにゴツゴツ感に変わる。
やっぱり何か掛っている。
これはフグだな、フグに違いない。
フグは今日初めてだがフグだったらすぐに場所替えしよう・・・。
しかし巻き始めてしばらくするとどうやらフグではなさそうだ。
ラインは100m以上も出ているのでなかなか上がって来ない。
途中で何度かビクビクと穂先を叩きながら漸く見えてきたのはなんと、立派なオニ。
95gのビンビン風タイラバの両フックにしっかりと掛かっている。
ビンビン風に掛かったことで気を良くしながら、次からもビンビン風を落としながら、あるいは着底した後にボートを(*1)100m近く漕いではズル曳きモードに入る。
ただここで一工夫入れる。
チンタラと100mもズル曳きだけではなくアクセントが欲しいので、ズルズルと2、3m曳いた後で竿を勢いよく煽ってビンビン風を跳ね上げる大きなシャクリ動作を入れる。
丁度、葉山の春イカ釣りで底に着いているエギを跳ね上げる動作に似ている。
すると、ここからビンビン風の入れ食いが始まる。
跳ね上げたビンビン風が再び着底すると同時に獲物が飛びついてくる。
アオハタ、ホウボウ・・・、イトヨリと続く。
実はこの間にフグにリーダーを切られたり、ネクタイを噛み切られたりして、持ち込んだ3つのビンビン風がなくなってしまった。
なので、ここでお試し釣りは終了。(フグにも見切られるようなタイラバでは仕方ないのでここは辛抱)
この後はジギングでヒラメを期待したがホウボウ1尾に終わってしまった。
皮肉にも1番の目標にしていたアマダイは釣れなかったが、おかげでズル曳き+跳ね上げの効果は確かめられたし、何といってもビンビン風タイラバは少なくとも現時点では合格の釣れっぷり。
ビンビンスイッチの開発者が言っているようにヘッドにアタックしてくる魚が多いせいか、ハリスを短くしてヘッドのサイドにぶら下げた2つのフックの両方に掛かていることが多かったように思う。
ヘッドの後ろ、あるいは下にたなびくネクタイやスカートにかじりついて針掛かりまでにじらせの間がある従来のタイラバと違って、どちらかというとジグにアタックしてくる魚の掛かりに似ているように感じた。
春の真鯛シーズンが楽しみになる。
で、今日の釣果はこれ。
ザル径57cm
イカを使ったパエリア。
*1:文章に誤りがあったので修正。(2月12日 0:40)
*2:表題及び本文中のビンビン玉はビンビンスイッチの間違いでしたので修正しました。(2月12日 17:42)
この日の水温は16℃弱でした。例年14℃台まで下がっていたと思いますが、今年は16℃台を保ったままで上向くかもしれませんね。
伊東のサバは圧倒的に減りましたが、狂暴なフグは今の時期でも居座っています。
未だ釣ったことはありませんが伊東ではシロアマダイがしばしばみられるようになりました。
水温が変わると先ずは根の海藻の様子が変わり、以前は根掛かりしたのにスカスカになってしまたところもあります。すると魚の様子も変わってしまうのでしょうかね。出て行く魚があれば、入ってくる魚もありますね。
楽しみです。
本日もポチッとよろしくお願いします。
↓
にほんブログ村
« ビンビンスイッチ風タイラバを自作してみた | トップページ | ビンビン玉スイッチ風タイラバの作り増し »
「<!ー010伊東釣行ー>」カテゴリの記事
- 久し振りに伊東の海の様子見(2024.09.08)
- 大雨の後に久しぶりの真鯛(2024.06.30)
- 老獪よりも魚に優しい釣り人に(2024.06.23)
- 貧果では記事にもならないので(2024.06.18)
- 伊東の根魚の揃い踏み(2024.06.07)
『自作タイラバ ✕ オリジナル釣法』での大漁最高ですね!おめでとうございます。私はズル曳きをやったことがないのですが、普通は根掛かりしてしまうので伊東の海底地形ならではの釣り方でしょうか?ハイシーズンになれば更なる爆発を期待できそうでワクワクしますね。
投稿: paiatown2013 | 2024年2月11日 (日) 21時21分
paiatown2013さん、こんばんは。
おっしゃる通り海底砂漠の伊東ならではの釣法です。
ただアマダイは結局釣れませんでしたので、アマダイ釣りにプラスなのかマイナスなのかはわかりませんが、魚に見せる効果はあると思っています。
何れにしてもボートが流れてくれない場合の苦肉の策です。
投稿: 五目漁師 | 2024年2月12日 (月) 00時59分
鮮やかな色彩の魚盛り
この時期ならではの魚ですね
東京湾では青魚ばかりで、こうはなりません
又、高気圧に覆われても、北風が吹き
予報を見ては二の足を踏みますね
それでも、やっと風が治まりつつあり
週末には行く予定です
今日もこれから大宮で手伝い
今年初めのイベントはこれで終了???
今週から仕事初めてとなるので
風予報を見ながらの予定表作り
ちょっと焦り始めました
投稿: 趣味人たけ | 2024年2月12日 (月) 09時05分
自作ビンビン風、凄いではないですか、おめでとうございます。タイラバとの違はヘッドの横にフックがあることをとの考察、なるほどです。ならば、引き方が上下か左右(ズル引き)なども影響してきますね。更には一度アクションを付けた着底時に釣れることが多かったとありますが、これはドロ煙から逃げ出すエビのイメージかもですね。
色々と情報を有り難うございました、大いに参考にさせて貰います。
投稿: MBL | 2024年2月12日 (月) 09時21分
2月とは思えないような釣果でしたね、五目さんとしてはしてやったりというところでしょうか。
昨日もそこそこ釣れているようなので、確かに水温のせいですかね?何年か前も水温下がらなくて、真冬でもカイワリも釣れていたので今年はそういう年でしょうか。ただフグはこのまま居座っていると面倒ですね。
自分も残り少ないビンビンスイッチを買ったりしましたが、まだ結果が出てなくて使うのも躊躇ってました。
ズル引きでこんなに釣れるとは地合いもあるかもしれませんが驚きました、途中のシャクリ上げがポイントでしょうか、次回自分もやってみます。
昨日も白アマダイ釣れているようなので、狙ってみてもいいですね、この頻度で釣れるならかなりの数がいそうですね、白アマダイは割と浅いところが住み処のようなのでポイントはカイワリポイント近辺でしょうか。
ちょっとした工夫で簡単に出来るけど、あまり人のやらないやり方で釣ってやるのが自由にやれるボート釣りの醍醐味でしょうか、自分もいつも色々考えてやってみますが、結果が出て継続的に採用となるようなアイデアはなかなか無いですね。
投稿: K | 2024年2月12日 (月) 10時20分
趣味人たけさん、こんにちは。
この時期にしてはよく釣れた方だと思います。
小魚よりもそこそこの魚の方が冬場は元気なようです。
東京湾に比べると2倍以上に釣行チャンスは増えますよとHさんにもアドバイスしたのですが、距離の遠さはどうにも仕方がないですね。
私の方はこれから出かけますので恐らく2月はこれが最後になります。
3月に入ればそろそろ上向いてくるでしょうから、今年はどんな年になるのか楽しみです。
投稿: 五目漁師 | 2024年2月12日 (月) 11時48分
MBLさん、こんにちは。
私の方こそ研究熱心な皆さんから情報をいただきながら自分の釣りに行かそうと参考にさせていただいています。
ビンビン風のタイラバはハタやカサゴにとっては丸飲みの獲物なんでしょうね、正にジグへのアタリと同様な感じがしました。
ルアーの餌釣りに比べた一番の特徴は広大な海中にあって目立つことだと思っています。
食べられるかどうかの判断よりも先ずは見つけてもらうことですよね。
その意味ではね上げは効果だあるのではないでしょうか。
肝心のアマダイには見つけてもらえなかったのか、興味を持ってもらえなかったのかわかりませんが
投稿: 五目漁師 | 2024年2月12日 (月) 12時04分
Kさん、こんにちは。
水温がお昼には15.9℃まで上がりました。
このまま上向くと細々とカイワリの釣果も続きそうですね。
正に、Kさんと同じように思っています。
何か工夫して、してやったりと思っても、次にはそううまいことは行かない。
時合いが絡んだり、他の要素と絡んだりしているので再現性がないですよね。
これだから面白いのですが、最近一番気になったフレーズとして、
魚はタイラバやジグをどう見ているのでしょうか?
という問いかけに対して、(餌としてみているのでなく)タイラバとして、あるいはジグとして見ていると答えていました。
要は、初めて見るものなので興味をもって確かめに来るということですよね。
だったら目立たせるのが正解ではと思っています。
投稿: 五目漁師 | 2024年2月12日 (月) 12時19分
手漕ぎ釣りの醍醐味を堪能されている五目さんの姿が眩しいです(^_^)。
ルアー釣りを封印してからもう12年になります。
(福岡で解禁するつもりが機を逸してそのまま)
底トントンの釣りを解禁したのと一緒に、改めてルアーも解禁することにします。
やはりまずはとっつきやすそうなタイラバからですね。
さておき、今回伊東にカメラを沈めてみましたが、以前iOSさんに見せていただいた通り、まったく釣り餌に見向きもしないカイワリの群がひしめいていて驚きました。
大津とは透明度が大違いの伊東の海は、魚の様子を見て学べることが多そうです。
確かに遠くて大変ではありますが、無理をしても通う価値があると思いました。
投稿: HEPPO | 2024年2月12日 (月) 22時38分
HEPPOさん、こんばんは。
封印ですか?
理由は聞きませんが、今日会いたい魚、次に会いたい魚を探して海上を旅するこれぞ手漕ぎボートならではの釣り、最高に楽しいじゃないですか!
iOSさんのあの映像を見た時は衝撃的でした。
あれを見てファイトしない釣り師は居ないでしょう。
多くの釣り師が様々に工夫をしていますが、未だに攻略できず
結局は彼ら次第の釣りしかできていないですね。
私は、Yさんの1投目マジックが何かを示唆している気がしていますが、HEPPOさんがまた挑戦に加わられたことは心強いです。
水中映像も楽しみにしています。
投稿: 五目漁師 | 2024年2月12日 (月) 23時11分
こんばんは。
もう少し経ったらブログに出てくるのかな?と思いきや早々にお試しされたのですね。(むしろタイの乗っ込み時期辺りまで我慢できるのかしら?!と思っておりましたが)
厳しいコンディションだったとお察ししますが、しっかり各魚種えのアピールもできているようなので今後タイシーズンも益々楽しみですね。
ズル引きができるのはよいですね!
魚探でベイトを探しながら、広い範囲も探れる。検索範囲の広い五目漁師さんにしたら鬼に金棒ではないでしょうか。
パエリア美味しそうです。
イカはいくら釣れても良いですからねぇ。
カイワリはいるにはいるんですねぇ。
しかし口を使わない、、、難しいですね。
投稿: まっく | 2024年2月26日 (月) 03時27分
まっくさん、こんばんは。
この日はボートが流れずずる引きするにも、上下動だけで苦労しました。
何とかしようと破れかぶれでやったボートを漕いでのしゃくりあげが大当たりでした。
経験的には、魚のご機嫌が釣果の大部分を支配することはわかってはいても、自分の工夫で釣れたと考えて気分を良くすることは釣りを楽しむ上では大事ですよね。
おかげで、乗っ込み真鯛のシーズンに向けてノリノリになってしまいます。
投稿: 五目漁師 | 2024年2月26日 (月) 17時21分