中深場は予想外の早潮と強風に退散
4月17日は網代(亮知丸)に釣行。
亮知丸で中深場釣りを始めて早2年になる。
釣り師にとって潮汐、あるいは潮流と釣果の関係は気になるところではあるが、東伊豆の釣りでは正直あまりこれらとの間の相関を感じることはないし、気にしていない(五目漁師は)。
流し釣りではそもそもボートが流れていることはGPS魚探の航跡からわかっても、それが潮流のせいなのか風のせいなのかはわかりにくい。
ただ、手前船頭の中深場の釣りではどんな理由であれ、先ずは海底の潮とボートとの相対スピードが釣れる釣れない以前に気になる。
魚にとっては底潮の流れが採食時の一つの目安になるだろうが、ボート釣りの環境はもう少し複雑になる。
水深が200m以上ともなると、魚は知ったことではないが、海面の風や、2枚潮のせいで道糸が斜めになり、強いては底が取れなくなってしまうこともある。
相当に錘の重さを増しても体力的にきつくなるだけで対して効果はないし、乗り合い船の船長と違って釣りが目的の五目漁師の操船ではドテラ流しの船の姿勢さえまともに保てず、複数人で釣っている場合には道糸同士の絡みの原因にもなってしまう。
潮流なんてどうせわからないし、安全さえ問題なければ風も辛抱しようとはならないのが手前船頭の中深場の釣りと感じている。
取りあえず今のところ潮汐は小潮から中潮、風は色んな天気予報をチェックした上で4m/sまでが、釣果は別として楽しく釣りができる限界かなと、自分の基準にしている。
もちろん雷はもとより1mm以上の雨予報がある時には出ないことにしている。
ということで、今回は予報がやや怪しかったのでボートの予約を入れたのは前日になってしまった。
これも365日連休の五目漁師ならではのなせる業、2か月以上も前から予約で一杯になってしまう土日が対象では無理となる。
そろそろ1人釣行はやばいと思っているが、これでは弟や仲間を誘ってお付き合いしていただくわけにもいかない。
その分お祭りの心配がないので、前回の帰り際にアカムツの連釣で良い目をした水深300m辺りまで先ずは出てみよう考えていた。
ところが出廷する前に亮知丸のお兄さんに最近の様子をお聞きすると170m辺りで良型のアカムツを釣ってきたお客さんがいるとのことで、意志薄弱にもいきなり迷いを生じてしまう。
で、結局、わけの分かっているいつもの200mで先ずは様子見し、駄目なら300mに移動することにした。
といってもエンジン艇なら、ものの5分程の距離であるが。
到着の頃には少し風が強かったが、直ぐに止まり錘120号、水深200mの沖とは思えないような静かな海面にして、ゆっくりとボートは流れる。
理想的な環境だと思ったが肝心のアタリはシロムツのみ。
海面を覗く限りでは結構透明度は良さそうだが巻き上げてくる度に穂先ガイドには道糸から絞りとったクラドが巻き付く。
底潮はかなり暗いかもしれないと想像する。
7時まで粘ってみたがここを諦めて予定していた300mに移動する。
しかしこのころには次第に潮流が強まってくる。(干潮9時12分、満潮14時51分)
底潮が強く120号の錘ではどんどんと道糸が斜めになってしまい、ごみでも掛けたように穂先が重い。
しかもこの深さになるといつもの200m前後では見ることがない沖ギスが立て続けに掛かってくる。
ユメカサゴも前回と同じ様に釣れたりして、
200mとは明らかに海中の様子が異なるのが印象的だ。
後は、アカムツが来てくれるのを待つだけだったが、潮流に加えて南東風までが強まり始めたために10時には中深場から退散する。
少し岸側に戻り、余ったサバタンとホタルイカを餌にして100~120m辺りでパラシュートアンカーを入れてオニカサゴでも狙ってみようとやってみるがますます強まる風で釣りにはならない。
岬を回り込んでくる南西風は沖以上に湾出口辺りで一番強いようにさえ思えるほどで
右往左往するのみになってしまった。
結局、ここでは底が取れない状況で訳が分からないままに釣れてきたレンコダイのみとなってしまい、
2時前の早上がりになってしまったが、釣果は寂しいこれ。
久しぶりの中深場釣りで従来の200m界隈に加えて300m界隈をものにしようと腕まくりしてきたのに残念。
と悔しい思いで後片付けをしていると、亮知丸のお兄さんからお土産にサザエを頂き、気持ち晴れ晴れ大漁に早変わり。
ありがとうございました。
釣った日はレンコダイとシロムツ、サザエのお造り。
ユメカサゴの野菜たっぷりあんかけ。
次の日にオキギスの定番、薩摩揚げ、
ドンコの味噌汁。
サザエの刺身が美味しかったのでもう一度刺身、
そして定番のつぼ焼き。
中深場の魚ってどんくさそうですから、底潮が余りにも速いと、餌を食う余裕がなさそうですし、ボートの流れが速くスーッと目先をかすめて行く時も追っかけきれないのでしょうかね。
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こんにちは
釣りまくっていますね
指をくわえて見ています
前回のカイワリは流石でした
コマセワークはいつも同じで釣れるとは限りませんが
私はいつも今回のような釣り方です
フグを交わすうえでも速いシャクリ
食わすより引っ掛ける釣り方ですね
アジもイサキもカイワリも一緒です
餌をとられる前に掛けるのは
磯でも船でも、川でも
そんな釣りばかりでしたから
深場での食わせは苦手でした
絵を始めた事で
こんなに釣りへ行けなくなるとは思いませんでしたね
まぁー今年が正念場なので
後一月我慢です
釣りへ行きたいですね
投稿: 趣味人たけ | 2023年4月19日 (水) 17時58分
趣味人たけさん、こんばんは。
リズムというか体力的なものというか
昔は残念な釣りをすると明日にでも行きたくなりましたが
今は、5,6日しないと次はどこに行って何を釣りたいのか、
どんな釣りをしたいのかイメージが湧いてこないです。
そんな、こんなでイメージを膨らませて出ていっても、天気次第で一瞬にして
この様ですから、天気は酷です。
たまには気晴らしの釣りはいかがでしょうか。
筆をおいて遠目からカンバスを眺めるとちょっと触りたくなるところが見えてきたりするかもです。
投稿: 五目漁師 | 2023年4月19日 (水) 22時39分
風がひどくなる前に撤退するのはボート釣りで一番重要ですよね。Youtubeだと白波立ってる中でボート釣りしてる動画とか見かけますけど、見た人が同じことをしたら誰かは必ず事故に遭うのでボツにすべきだと思います。
いつもながら見事な刺身盛りですね。私も五目漁師さんを見習って、ビジュアルも美味しい刺身盛りを作れるよう頑張りたいと思います。
投稿: paiatown2013 | 2023年4月21日 (金) 21時36分
paiatown2013さん、こんばんは。
実は私も年甲斐もなく結構海上には最後まで残る方なのでいつも反省しているところなんですよ。ただピりピりと確かめながらですが。
料理は全く基礎がありませんからレシピ本を片手に一字一句真似ますが
唯一刺身は味付けとか調味料の配分がありませんから
最近やっと自分流にやれるようになったかなって感じです。
料理のレシピを考える人って偉いですよね。
投稿: 五目漁師 | 2023年4月21日 (金) 22時18分
五目漁師さん、お疲れ様です。
300mの深場の釣り、いろいろ難しそうですね。魚の反応自体は単純そうですけど。
それにしてもここまで連日風が強いと、今度こそはと思っていても木曜日くらいには、
「また今週末もダメだ―」ばかりです。
コロナやシーズンオフ以外で3ヶ月ボートを動かさないって過去にあったかな??
今度の週末も外房は風が強そうです。
ところで5月から新型コロナが5類になって扱いも変わりますが、
最後のここに来て息子がコロナ罹患して3度目の濃厚接触者中です。
もう発症から5日経過しているのでいまさら罹患はしないだろうし、普通に生活していますけどね。
仕事はフルリモートで休みなしです(笑)
投稿: ぐっちゃん | 2023年4月21日 (金) 23時18分
ぐっちゃん、おはようございます。
ぐっちゃんの艇と違ってもちろんオートパイロットなんてついていませんし
アクセルを一番しぼってもギアーが入っている限りは相当の推進力はありますので
結局、釣る時にはエンジンは切ってしまいます。
となると、釣りの肝になるボートの流れは潮まかせ、風まかせなんですよ。
2人で釣っている時などは300m先の話ですからボートの上で5mのクリアランスがあってもおまじないみたいなもんですよね。
幸いにして外房と違って、日を選べば結構静かな日はありますので
唯一そこが船頭の腕の見せ所ですね。
今回は失敗しましたが。
確かに、コロナのことがやっと日々の生活の中で頭から離れることがあるようになりました。
それでも罹患すればコロナはコロナですから油断せずに、
静かに終わってしまうことを祈ってます。
投稿: 五目漁師 | 2023年4月22日 (土) 08時59分
こんにちは。
今年最後の雪山行脚が終わり本格的に釣行に行けるシーズンに入りました。とはいえ諸事情で中々出ていません。
先日、Tさんと急に出かけることになったのですが、結果は風で出航できず。前日が厳しいからと予定を早めたのですが、それでもダメでした。
この頃は風が騒つく日も多いですね。
五目漁師さんが中深場を流される際には、潮や風を読んでポイントに入っていらっしやるのを見ているので難しさも理解していますが、器用にポイントに流しているんだなといつも感心しております。
深い海の底にいるターゲットの魚を釣るのは難しいですね。普段やってのけている方が逆に凄いと思います。
投稿: まっく | 2023年4月22日 (土) 17時00分
まっくさん、こんばんは。
ご存じの通り、大潮時には底が取れないほど潮が流れますので中潮を選んでの釣行でしたが300mの深場では全く歯が立ちませんでした。
200mのポイントに比べると魚影も濃いく面白そうなところなのですが条件がなかなか持って厳しくなります。
まっくさんにご一緒いただける曜日がこのところ大潮か小潮に当たっていましたが
そろそろずれてきましたのでまたよろしくお願いします。
少し浅い方も探ってみたいですね。
投稿: 五目漁師 | 2023年4月22日 (土) 20時11分