深海のルビーよりも金塊
昨日(11月26日)は
福浦(エトーボート)に釣行。
深海のルビーとも言われるアカムツを釣りたい。
水深180~250mの沖に出るので
静かで安定した天気が絶対的な条件になる。
数日前から目を付けていた26日の天気が
次第に良くなってきた。
いくつかの天気予報を比較しても
これなら大丈夫だ。
いつもの通り入り江内で準備し
夜明けとともにギーコギーコと漕ぎ出る。
気温は10℃くらいであろうか
思っていたほど冷え込んではいない.。
汗はかきたくないので先ずは上着を脱ぎ、
続いて、オールやオール受けの部分、
浸水はないかなどを
ヨシッ!ヨシッ!と指差し点検する。
湖状態の入り江から出ると
さすがに少し南寄りの風があるが
これもやがて北寄りに変るころには
無風になるはずだ。
先ずは、水深180mで第一投目。
微かなアタリで上がってきたのはオキメバル。
仕掛けの上げ下げだけで
10分もかかってしまうので
この手の魚はできるだけ避けたい。
しかも先針はスパッと切られている。
クロシビカマスなら、
以前TVでやっていた
牙むき出しの怖い顔を見たヨメサンが
興味を持っているので1尾は持って帰りたいが、
幸先悪し。
何れもアカムツよりも底にいると聞いているので
捨て糸を1.2mから1.5mにしてきたのに、、、
しかし、次のアタリで
クロムツとシロムツの連掛かり。
この深さでしかも仕掛けの投入毎に
ギーコギーコと漕ぎ戻りをしていると
1日(昼前まで)10数回しか投入はできないので
1匹ずつだと10数匹しか釣れないが
今日は余程魚影が濃いのか連掛かりが多い。
しかし、予報通り9時過ぎには
風がピタッと止まり、
しかも潮流もなくなってしまうと
アタリが嘘のように途絶えてしまった。
そんな中で久しぶりに上がってきたのは
五目漁師としては初めてのオキギス。
表面のぬめりが幹糸に絡まりついて
嬉しくない魚だ。
帰ってもらおうとも思ったが
小田原では最高級の蒲鉾の材料と聞いているので
取りあえず持ち帰ることにする。
(尤も、あのエソでさえ蒲鉾界では
最高食材と聞いたこともあり、
まともに食えない魚は全て蒲鉾にしてしまえ
ということなのかもしれないが。)
9時半以降には殆どアタリがなくなってしまい
もうそろそろ沖上がりの時間(11時)だ。
頭の中ではアカムツ、アカムツと念じていたのに
とうとう駄目だったか。
と、その時深場にしては珍しいドスン!のアタリ
竿先をゴッツンゴッツンと叩く強い引きに
ひょっとして起死回生のメダイ?
しかし中層でフッ!と軽くなりバラシ。
一番下の針のチモト部で切られている。
どうやらろくな魚ではなさそうだ
と思いつつも気になるので
時計を見ながらもう一投。
すると、同じアタリだ。
今回も竿を叩きながらの強烈な引き。
しかし、またもやフッ。
やはり下針が切られている。
うーん気になる。
急いで漕ぐのでもう一度やらせてよ、
勝負は5分と決めてもう一度最後の最後の投入。
仕掛けが落ちて行く数分間がもどかしい。
一番下の針は切られたままで入れたせいか
今度はアタリなしでで5分間の時間切れ。
後片付けは入り江に戻ってからすることにして
急いで汗だくのオニ漕ぎで戻る。
で、今日の釣果はこれ。
ムツ3兄弟
(といってもお互いに無縁)
の刺身を楽しみしていたのにならなかったので
クロムツオンリーの釣った日刺身。
同じくクロムツの煮付け。
で、ギスは蒲鉾は面倒なので
ツミレダンゴにしようと思い
捌きに取り掛かったところで驚いたのはこれ。
ギスの内臓に金塊発見!
これでお金が貯まると喜ぶ釣り師もいるらしい。
取り出した時には
小さいお手玉のような形をしていたが
浮袋らしい。
本人(魚)も知っているとは思えないが
誰も見ることがないこんなところで密かに
どうして金色である必要があるのだろうか。
何が飛び出すかわからないので
恐々と包丁を入れてみると
内側も同じ色で確かに袋状になっている。
少し調べてみると意味は分からないが
グアニンというもので覆われているとか。
何れにしてもルビーに勝っている。
五目漁師もオニカサゴの胃袋などは
美味しく頂いているが、
貧果の時にはタイノエも食べてしまうという
芋焼酎さんに是非釣っていただき
食味を教えていただきたい。
次の日、体内に金塊を持つギスを
つみれ団子にし冷凍する。
クロムツのきのこあんかけ。
シロムツの ピチット日干し風塩焼き。
沖上がりの時間が予定よりも遅くなり
汗だくで約30分間のオニ漕ぎを続けたために
右前腕部の筋か筋肉かを傷めてしまいました。
当分漕げなさそうですので
しばらくはアンカリングしての餌釣りになりそうです。
j本日もポチッとよろしくお願いします。
↓
にほんブログ村
« むしゃくしゃ解消のお出かけだったが | トップページ | やっぱり、ここは鯛だな »
「<!ー020福浦釣行ー>」カテゴリの記事
- ほぼ2年ぶりの福浦釣行(2023.05.02)
- 深海のルビーよりも金塊(2020.11.27)
- こんな日もあろうな(2020.11.16)
- お試し釣りならず(2020.10.23)
- アカムツが欲しかったが(2020.10.04)
「<!ー260魚あれこれー>」カテゴリの記事
- 深海のルビーよりも金塊(2020.11.27)
- 圧巻の焼き鯖寿司(2019.12.22)
- かすご鯛の姿焼き(2019.10.25)
- 想定通りのボ(エビスダイを釣る)(2019.02.14)
- まだまだ取りこぼしが多い今年前半を振り返る(2018.07.06)
こんばんは。
在宅で仕事中の芋焼酎です。
タイノエ、油でからりと揚げるとカッパえびせんの味がして美味しいですよ。
卵が油ではぜて大変ですが。
それはともかく、オキギス、釣ったことはないのですが、なんでそんなにメタリックな浮袋しているのか不思議です。
謎だ~。
とても普通のボート釣りとは思えない釣果ですが、まさに福浦だけですね。
クロムツ、うらやまし。
追伸
アメフラシもけっこうイケます。
投稿: 芋焼酎 | 2020年11月29日 (日) 20時20分
芋焼酎さん、こんばんは。
ご家族に見られながら日曜日の在宅ワークはきつそうですね。
そうそう、アメフラシも覚えていましたが
芋さんをゲテモノ好きにしてしまうのもまずいかなと思い
タイノエだけにしました。
オキギスと言えば昔、のりべんさんがよく釣られていましたが
このようなことは聞いていませんでしたのでびっくりでした。
何で?? と思ってしまいますよね。
今はどこも余り調子が良くない中で福浦の中深場は堅いような気がします。
是非やってみてください。
初島辺りの天気予報を確認して向かわれるとよいと思います。
投稿: 五目漁師 | 2020年11月29日 (日) 22時10分
おはようございます。
深い場所は安定して魚がいて食ってくる、、、と思いきややはり潮回りなどが影響してくるのですね。
ハリスは何号でしょうか。引きちぎられるのではなくやはり歯が当たって切れているのでしょうか。気になりますね。深海には何が潜んでいるのでしょうか。
確かに本人達はこんな色の浮袋が腹の中に収まっているとは思わないでしょう。タイノエかこちらか食べろと言われたら私はタイノエ食べてみたいですが、いつもの貧果ではタイノエも貴重なので油が勿体ない始末。あ、冷凍して貯めておけば良いのか。
深海の魚は脂が乗っている、というイメージが何故か強く刺身も煮付けも美味しそうです。
痛めたところはどうぞご自愛いただきお早い復帰をお待ちしております。
投稿: まっく | 2020年11月30日 (月) 08時57分
まっくさん、こんにちは。
深場は水温的には安定していますが
やはり潮流の影響は大きく、潮が止まってしまうと活性が落ちますね。
ハリスは幹糸が8号、この時のエダスは6号でした。
因みに道糸はPE1.5号です。
仕掛けの太さは強さが問題ではなく
幹糸とエダスが絡まないように太目を選んでいます。
私は幸いにして釣ったことがありませんがサメやクロシビカマスなど
ハリスを切る魚はこの深さでは多いようです。
水温が低いせいでしょうね、総じて脂がのっていますので
アカムツもクロムツも炙りにすると美味しいですよ。
投稿: 五目漁師 | 2020年11月30日 (月) 12時02分
大漁ですね、素晴らしい。
白ムツのピチット日干し風の塩焼きが気になります。
これは開きにはしないで、ピチットでそのままをラップしたのですか?
私はいつも開いていますが、開かなくても干物のようになるのですか?
投稿: MBL | 2020年11月30日 (月) 22時09分
MBLさん、こんばんは。
残念ながら黒いのしか並べられませんでした。
シロムツは2時間ほど10%濃度の塩水に漬けた後、
さらっと水洗いしピチットに包んで10時間ほど冷蔵庫で寝かしました。
ピチットシートがどこかで貰った粗品でサイズが小さかったので
開かずに包んでしまいましたがびっくりの出来上がりでした。
(比較がないのでどれほど違うのかわかりませんが)
MBLさんのお薦めだけあって
シロムツは身質が滑らかで他の魚の日干しとは一線を画しますね。
投稿: 五目漁師 | 2020年11月30日 (月) 23時07分
おはようございます
福浦はやはり不思議な海ですね
クロムツも以前は冬の東京湾口での釣りでしたが
今は姿を見れば良しと、幻のような魚です
ボートでこれだけ釣れば釣り船はいりませんね
昔は深場の釣りが好きで、ヤリイカ、オニカサゴなど
手巻きでもOKでしたが
今は60mでも逃げてしまいたくなりますね
今回の観音崎のアジ釣りでも
深場を避けた結果のオデコです
昨日友人との話でも、愚痴しか出ませんでしたね
投稿: 趣味人たけ | 2020年12月 2日 (水) 08時52分
趣味人たけさん、おはようございます。
手近な中深場釣りといっても
さすがにこれだけの沖出しを考えると
春秋は風の変化、夏は熱さ、冬は寒さが気になり
なかなかチャンスはありません。
今回も10日以上も前から好機を狙っての釣りでした。
数は少ないですが、投入数の割にすると通常の流し釣りに比べると
掛かる比率は高いですね。
待ってくれているかのように飛びついてきますので勝負は早いです。
私はたけさんとは逆で、浅いと興味がわかない方です。
何が掛かったかわからず覗き込みながら上げてくる釣りが好きですね。
投稿: 五目漁師 | 2020年12月 2日 (水) 09時23分