足漕ぎカヤックが羨ましい
若い頃に小型船舶の免許をとったが
船が欲しいとはあまり思わなかった。
(あれで楽しいが釣りができるとは
思わなかったので)とやせ我慢。
今は広い海上を縦横無尽の
足漕ぎカヤックの釣りが羨ましい。
あと10年若ければなぁ。
昔は本体重量が50kg(総重量80kg強)
以上もある14フィートの
プレーニングディンギーを一人で
ワンボックスカーのルーフに積んで
自宅とあっちこっちの海岸や湖岸との間を
往復していたが
この歳ではもうそんな体力も気力も・・・
いやいや今ならそれはまだなんとかなりそうだが
先がないのは確かだ。
沖流しの釣り、
特にタイラバで真鯛や根魚を狙う
“点”の釣りでは釣果の多くの部分が
ボートの流れ方次第と言える。
と五目漁師は思っている。
タイラバではほとんどの場合において
魚が掛かってくるのは
タイラバを底まで落として
最初の巻き巻きで、
2回目はたまに、
そして3回目の巻き巻きで掛かることは
もう殆どない。
そこに食いっ気のある魚が居れば
一発で掛かってくるし、
居なければコマセで寄せるわけではないので
タイラバの一人踊りになってしまう。
適当な風でボートが流れ、
斜め引きができれば
真鯛の遊泳層を少しでも長く曳けるし、
着底地点がフォールの都度
多少は移動するために
3回目や4回目の巻き巻きも
有効打になる可能性が高まる。
タイラバやジギングでは
両手を竿とリールで使ってしまうために
巻き巻きしながらボートを漕ぐことができない。
無風でボートが流れない時には
ボートに勢いをつけておき、
急いでオールから竿に持ち替えて
タイラバを落としていく。
着底の頃には
ボートは止まってしまっているが
なんとか一度は斜め引きができる。
こんな苦労も足漕ぎカヤックなら
(多分)なんのそのなんだろうな?
なんとかならないかな。
と、妄想1年、
そしていよいよ本気で考えてみることにした。
無い知恵を絞り切りながら、
あれやこれやと真剣モードで1週間。
そして、手で漕いで足で釣るという
足漕ぎカヤックとは逆の発想で
やっと構想がまとまった。
なんだ、まとまってみれば
正に普通ではないか。
手元にある唯一の電動リール
(シマノFM-800)のクラッチを
左足の親指で切ってフォール開始、
着底と同時にりールのハンドルとボタンを
またまた足で操作して巻き巻きを開始する。
FM-800には
五目漁師オリジナルの
巻き巻きパターンを再現してくれる
さそい機能がついているので
あとはリールにまかせて
腕はボート漕ぎに集中する。
こんな妄想を実現するあたって
一番苦労したのは竿の置き場所。
船べり、クーラーボックスの上、
ベンチの横・・・
ボートの各部の寸法を計ったり、
目を瞑ってバーチャル手漕ぎと
足操作を繰り返しながら描いた
落書きのようなメモに沿って
工作にとりかかる。
DIY店を何軒も何回も回って
使えそうな部品を探す。
そして試行錯誤の末やっとできたのがこれ。
なんだ、
やっぱりできてしまうと何を苦労したの?
と思うほど普通。
一番の苦肉の策。
左側は狭いのでクランプを使いたくない。
L型の金具は壁掛け用の大型フック。
ゴムは何用かわからないが円錐形のものを少し切って
中央に穴を開けてL金具を通す。
円錐形が思わぬ効用でL金具が斜めになるのを抑え、
しっかりとスノコを挟んでくれる。
板が軽量の柔い板なのでL金具を通す穴には
ステンのパイプを打ち込んで補強している。
持ち運びを考えてできる限り小型軽量を考慮した
タイラバ用の竿を掛けてみる
これを福浦(エトーボート)の場合は
スノコの左端に取り付ける。
伊東(オーシャン釣具)のボートの場合には
据え付けのスノコがないので
これに取り付けてベンチの左側前方に置く。
取り付けは左側はこんな風に
右側はクランプを使ってしっかりと固定する。
実は無風時の
タイラバやスロージギングの際以上に
活躍を期待しているのは中深場の釣り。
ボートの流れを作るのが目的の
タイラバのケースと違って、
こちらはボートの流れを止めるのが目的。
水深が200mを越える釣りでは
仕掛けを落としてから着底までに
2~3分もかかってしまう。
ボートと潮流との相対速度を
仮に1ノットとしても
仕掛けの着地点とボートの距離は
60~90mも離れてしまうことになる。
着底後、糸ふけを巻きとって
テンションが掛かった後も
錘が軽い場合には更に道糸は斜めっていく。
竿をこの竿立てに掛けて
ここは五目漁師が得意とする
後方前進漕ぎで
道糸の斜め度を抑えることができる。(はず)
深場用の竿を掛けてみる。
このホルダーはアタッチメントの交換で
11mmΦ~27mmΦの竿を掛けることができる。
うっしっし、今年の秋のシーズンは
一味違った釣りができるかな?
それにしても暑いですね。
幸いにして、いろいろあって次の釣りは少し後になります。
要は、風が適当にあれば(または、なければ)
こんなものを使う必要はないので
次回はお試しでやってみたいと思っています。
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竿の固定にスノコ利用とはなるほどです。
私も手濃きボート時代は色々と考えたものですが、スノコには考えが行かず、また古い電動リールしか持ち合わせていないため誘い機能はなく、これもあり断念したことが思い出されます。
正にカヤックとは手足が逆の発想ですね。
しけし、リールが船底より少し離れていますので、左右の足で操作するには慣れが必要のようにも見えますが大丈夫なのですか?
タイラバが出来るようになったら素晴らしいですが、中深海なら船の揺れで誘うことができるので、練習不要かもですね。
今度是非とも手漕ぎボートの革命を拝見させて下さい。
投稿: MBL | 2020年8月16日 (日) 18時10分
MBLさん、こんばんは。
さすがに痛いところをつかれますね。
実は、足操作の可能性は設計をする前に自宅で実験したのですが
その時は竿掛けなども実機がなかったので車のアクセルを踏むように
踵を床に付けた状態でした。
結果的には、おっしゃる通りかなり高くなってしまいましたので踵は着けられませんが
なんとかなりそうですよ。(足漕ぎカヤックの足の高さと同程度ではないでしょうか)
実は、これは前からわかっていたことなのですが
この方法には大きな欠点があります。
寒くなって長靴に履き替えるころには操作が不能になります。
ただ、高くなったことで逆に手操作が楽になりましたので
長靴シーズンはやむなく一瞬の手操作にしようと考えています。
投稿: 五目漁師 | 2020年8月16日 (日) 19時38分
おはようございます。
凄い発想と行動力ですね。
普通のロッドホルダーとしても海へドボンが無いと思うのでとても良いと思います。
冬場の心配は靴下+ホッカイロ+靴下でかなり軽減出来るかと思いますが、更に室内用の靴の用になっている起毛裏地のついたスリッパがありますからのそれの先をチョン切れば万全ではないでしょうか。
私は以前持ってきたロッドフォルダーを落としてから(電車での釣行では)重いしかさばるしと、置竿する場合はクーラーの取手にくくりつけてしまってきます。手元から離れてしまいアタリへの対応が遅くなってしまうのが難点ですね。でも足元なら近いですし、巻き上げのフッキングもできるのでこれは良いですね。電動リールを持っていないし、バッテリーの重量で検討もできませんが羨ましいです。
投稿: まっく | 2020年8月17日 (月) 09時11分
まっくさん、こんにちは。
今回のロッドホルダーはダイワのものですが
小型の割にはしっかりしていてなかなかのものですよ。
ただ、確かに電車釣行では結構邪魔になりそうです。
リールに記憶させた誘いはただ巻きの
1秒1回転程度と2回転程度の2種類です。
これで必要十分というのがタイラバやスロージギングの良いところですね。
魚が掛かってもフッキングはしません、寧ろフッキング厳禁ですから
掛かった時にはおもむろに竿を手に取ります。
メーカーもタイラバに最適のリールと銘打つくらいなら
せめて着底からの反転くらいは自動でやって欲しいですが
今のところそのようなリールが見当たらないのは残念です。
投稿: 五目漁師 | 2020年8月17日 (月) 11時57分
おはようございます
手がダメなら足で釣る!!!!
発想が素晴らしいですね
観音崎ではカヤック釣り師が押しかけています
タイラバで大鯛が釣れると情報が広がった結果
朝の駐車場にカヤックは多いですね
ボート釣りでは潮の速さもあり、タイラバで釣る人は少ないですが
この方法なら、革命も起きそうです
電動リールは左腕骨折の時助けられ
スイッチの操作一つで同程度の釣りをしていましたね
足での操作が気になりますが、結果を楽しみにしています
投稿: 趣味人たけ | 2020年8月21日 (金) 07時25分
趣味人たけさん、こんにちは。
観音崎のタイラバではボートの流れを止めるのに精いっぱいで
一日漕ぎっぱなし。
タイラバは2、3回しか落とせなかった苦い経験が蘇ります。
電動リールの足操作は自宅の床の上で確認しましたが
始めに思っていた以上にリールの位置が高くなりましたので
柔軟体操が必要かもしれません。
取りあえず伊東のサバで試し釣りをしてみます。
次の釣りは来週早々になりそうですが
東伊豆の海面水温は30℃を越えたと聞いていますので
少し深いところが狙い目かもしれません。
投稿: 五目漁師 | 2020年8月21日 (金) 10時37分
追伸ですが、リール操作は両足ではなく多分、右足(右利きなら)のみだと思います。
その場合、右足のかかとを丁度良く置ける場所を増設されてはどうでしょう。クロックスサンダルの下半分を設置したら柔らかくて良さそうです。
やはり、かかとが安定しないと操作は難しく思えますが、これにて解消できませんでしゃうか?
投稿: MBL | 2020年8月23日 (日) 20時02分
MBLさん、こんばんは。
言われて今しがたもボートのベンチと同じ高さに腰かけて
床の上でやってみたのですが
ボートの左端に置きますのでやはり足でやるなら左足がやりやすいようです。
クロックス案もいいのですが、随分と高くなったことで
リールが手のすぐそばになりましたので
一瞬オールから手を離して手でやっても何ら問題はなさそうです。
竿を固定した状態でボートに対して平行に出せるること
巻き巻きは電動にお任せできるようになっただけでも
随分とメリットはありそうです。
今の予報では明後日(火曜日)に伊東を予定しています。
お試ししてきますね。
深場、いいですね。
週末の天気次第で私もアカムツ狙いを考えてみます。
こんなものを持っていくとあの坂がますます大変ですが。
投稿: 五目漁師 | 2020年8月23日 (日) 21時21分