厳寒タイラバマダイにあたって
冬場は実餌でもなかなか釣れないマダイ。
こんな時こそ、
もっと釣れないタイラバマダイをやってみよう。
深みに落ちて冬眠のごとく動かなくなるマダイを
叩き起こすというよりも、
タイラバを静かにそばに寄せて反応を誘ってみる。
うまくいけば中層では青物も狙えるかもしれない。
ということで、
本日福浦に出掛けようとしたが
あいにくの天気(風)で止む無く中止にした。
仕方がないので
タイラバ一本勝負に備えた
作戦や準備のあれこれをまとめてみよう。
福浦にした理由は
マダイが落ちているかもしれない-100m近辺まで
手漕ぎボートで比較的簡単に行けるためだ。
ただ、-100mともなれば
2、3m/sの風でもボートが流れることによって
道糸が斜めってしまい
どんどんとラインの余長を消耗してしまう。
そこで、先ずは130mしかなかったPEを新調して
200mに交換する。
これで仮に45度程度まで道糸が斜めったとしても
十分に余裕はある。
今時はPEが安くなったのでありがたい。
ひと昔前なら0.8号200mなら5000円くらい?
いや、そうやすやすとは買えなかった記憶がある。
これは今回準備したタイラバヘッド。
左から70g、90g、そして150g。
150グラムは元々は観音崎の激流用に
九州のタイラバ釣り師飛竜丸さんにお願いして
わざわざ作っていただいたものであるが、今回は
この一番重いヘッドが主役になると考えている。
その150gのヘッドに合わせて使う
いわゆるルアー部には
今回五目漁師としては初めての
こんなネクタイを準備してみた。
東伊豆の冬の海でもさすがに-100mともなれば
タイラバがマダイから視認できるかどうかは
疑わしい。
一方で、マダイはネクタイやスカートが放つ
波動を感知し飛びついてくるとも言われている。
魚は内耳(人の耳と違って外からは見えないが)と
側線によって周囲の海水の振動(音)を
感知できるらしいが、
その感度や検知能力については
確かではなさそうだ。
それでもメーカはいろんなことをやってくれる。
最近はジャリジャリと音を発するエギがあるが
タイラバではこれ。
S字型のネクタイが海水の中で
バタバタと暴れることによって発する波動を
マダイが察知してどこからともなく
すっ飛んでくることになっている。
そんなふうにまことしやかに言われても
大体において
五目漁師は科学的に証明されていないことは
ふふーんといい加減に聞き流すことにしている。
波動が大なり小なり起こることは理解できる、
しかしそれが魚の内耳や側線の性能に
相応するもの(振幅や周波数、リズムなど)
なのかどうかは疑わしい。
ただ、そう言ってしまえば釣りの世界ほど
感覚優先でことが運ぶものは
他に例がないと思っているので、
ここは一度素直に試してみることにする。
そういえば、今回使う兵器の中で
もう一つ鵜呑みにできないものがある。
先の写真でPEを交換した
S社の炎月プレミアムというリールだ。
フォールレバーという新しい機能が付いている。
基本的には
従来のメカニカルブレーキの締め込み部分に
レバーが付いており、タイラバを落としながら
落下速度をスムースにコントロールすることができる
仕組みになっている。
従来からタイラバのフォールの途中で
マダイが追ってくる気配は五目漁師も感じているが
このシーンを積極的に利用して
釣果も売り上げも上げようという魂胆だ。
一方、最近はタイラバと言えば
誘導式タイラバと決まっている。
タイラバヘッドとルアー部を固定せずに
誘導式にしているために
マダイが掛かった時にバラシが少ないというのが
元々の誘導式のメリットであったように思う。
下錘でピンと張った幹糸から
短いエダスが出ているサビキ仕掛けに比べて
吹き流しに仕掛けの方が
バラシが少なくなる理屈を考えれば、
ここまでは五目漁師もよく納得できる。
ただ、それだけでは物足りないと考えたのであろうか
D社は誘導式のメリットとして
落下の際にヘッドから切り離されたルアー部分が
ヘッドに遅れて着底するそのチャンスに
マダイが食らいつく効果を謳っている。
面白いのはS社が新たに好釣果をアピールする
先のフォールタイラバと
D社が好釣果をアピールする
誘導式タイラバの動作原理は
相反する動きを想定していることだ。
つまり、フォールレバーを少しでも締めると
間違いなく
ルアーとヘッドとの分離はなくなってしまう。
さて、五目漁師としてはどっちの効果をとろうか、
ひょっとするとあの用心深い真鯛のことだから
150gもある重いヘッドを
ドスンと海底に落とすよりも
静かに落とすことによって
好釣果が期待できるという3番目の効果が
あるかもしれないと考えたりしている。
何れにしても、残念なことに
優劣の比較をするほど十分に(どころか1匹も)
マダイが釣れないことが一番の課題であり、
メーカーにとっては効果を標榜し続けられる
救いになっている。
まあ、余り理屈っぽくならずに
今回はこの両方の効果を試してみよう。
そして、最後はこれ。
今まで使っていたタイラバ竿は
D社の紅牙HBタイプなので
今回準備した150gのヘッドを巻き巻きするには
少しきつい。 そこで
150gまで巻き巻きできるXHBタイプを新調した。
さて、準備万端整ったものの
実は道具や仕掛けや理屈がどうのこうのよりも
好釣果につながる一番の決め手は
ボートを上手く流してくれる“風”
と認識している五目漁師にとって
海に出られるのはこの先いつになるやら。
しばらくは
天気予報とにらめっこする日々が続きそうだ。
当たり前ですが暖かい日は風が吹きますね。
週末はまた寒くなりそうです。
思えば、毎年この時期は
時間はあるのに海に出られないいらいら日が続きます。
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あえて行くとはチャレンジャーですね~^^
こちらは「絶対「」が付くほど大丈夫そうな釣りへ行って何とかなりました
色々創意工夫してイメージして準備していますね
思惑通り楽しめる天候と風を期待ですね!
投稿: マリン・ブルー | 2019年2月 8日 (金) 19時17分
マリン・ブルーさん、こんばんは。
今時絶対が付くほど大丈夫な釣りがあるとは羨ましいです。
風に波、時には寒さも加わり、それでいて釣れない
ストーブの前で妄想にふける方が楽しかったりします。
投稿: 五目漁師 | 2019年2月 8日 (金) 23時25分
妄想している時、
期待という幸せを存分に味わい、
釣れたときにしてやったりという幸せを得て、
帰ってから旨いという幸せを噛み締めて、
最後にブログで視角、聴覚、触覚、味覚、嗅覚の興奮を思いだして幸せに浸る
…釣り師の特権、ここに極まる(笑)!
釣れますように(^-^)/
投稿: AP | 2019年2月10日 (日) 17時34分
APさん、こんばんは。
100m離れた見えない相手と勝負する。
相手がだれか、そもそも相手はいるのか
相手の技は?
誰も確定的なことはいえないから
分かっているように言うのも自由、わからなくても当たり前。
釣れなくても魚がいなかったと言えば救われる。
私の場合はこれですね。
多分次回はこれでいきます。
投稿: 五目漁師 | 2019年2月10日 (日) 21時57分
おはようございます
難しい釣りになりそうですが
海の中の事なので、夢は広がり期待の方が
大きくなりますね
一つ心配になるのは水深100mを経験してしまうと
その先が気になり、深海釣りまで
行ってしまうのでは、と
タイラバのイメージはなんとなく
40~80mぐらいかなー、と想っています
ゆっくりただ巻きのストレスの限界
または座りの良さでしょうか
何が釣れるか楽しみにしています
投稿: 趣味人たけ | 2019年2月12日 (火) 08時41分
趣味人たけさん、こんにちは。
福浦は風向きによっては普通に100mまでは行ってしまいます。
ただいつもは80mラインを越えると何も釣れなくなる傾向があるので
行きません。
今年は70、80mラインのアマダイの調子がいいのですが
今回は敢えて100mライン付近で少し粘ってみようと思っています。
何が釣れるかわからない釣りは大好きですが、
タイラバで100mともなるとますますその傾向が強くなりますね。
楽しみです。
投稿: 五目漁師 | 2019年2月12日 (火) 16時09分
こんばんは。昨晩電話で楽しかったです。
今日は出撃なさったのでしょうか?
すごく研究されて作戦を練っておられますね^^;
今年は異常なくらい海水温が下がっていない方なので鯛ラバでもこちらは釣れています。
乗っ込みも例年より早い気がいたします。
投稿: 飛竜丸 | 2019年2月13日 (水) 22時19分
飛竜丸さん、こんにちは。
予定通り出てきましたが、想定通りのボに終わりました。
それでも工夫した仕掛けは成功だったようです。
水温が高かったので落ち損ねたマダイがまだいるかなと思っていたのですが
もう乗っ込みの時期ですか。
こちらの方は少し遅れるので4月始めくらいでしょうかね。
おかげさまで、今年はますますタイラバの比重が増えそうです。
投稿: 五目漁師 | 2019年2月14日 (木) 09時20分