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2016年7月 8日 (金)

ヒラメの泳がせ釣り(その2)

前回は五目漁師の泳がせ釣りに関する
タックルや仕掛けについて書いた。

今回は引き続き、先ずは
③活き餌はどうしよう?:

泳がせ釣りで一番苦労するのは活き餌の確保だ。
ヒラメ釣りの乗り合い船では
食いの良い活きイワシを使うようだが
サブの釣りとして
置き竿で長時間放っておく手漕ぎボート釣りでは
長く元気に泳いでくれる小アジや小サバの方が良い。

かってはエサ屋さんで活きアジを買って行くこともあったが
最近は海上で確保することにしている。

高い(170円~200円の)活きアジが
活かしバッカンの中で泳いでいると
早くこれを使ってしまわないと
と気になってメインの釣りに集中ができない。

1img00271sエサ屋で買ってきた活きアジ


小アジや小サバが釣れれば泳がせをやってみよう
くらいの気持ちで
実は道具だけはきっちりと準備しておくようにしている。

2cas167569sタックルボックスの中にいつも準備している携帯に便利な活かしビク


それに、泳がせるアジでさえ釣れないようなポイントや時合いでは
それらを追っているヒラメもいないだろう
と割り切ることにしている。

尚、エサ屋さんでは15cm20cm弱の
いかにもヒラメが食いつきそうな小アジが手に入る
(尤も、アオリイカのヤエン用に買う人が多いと聞いている)が、
大きさを選べない現地調達の小アジは
結構大きいこともある。
しかし25cmくらいあってもどうやら食ってくれるようだ。
(葉山の座布団ヒラメなどは
30cm以上もあるカマスを泳がせると聞いている。)

泳がせアジの大きさは次の合わせ方にも無関係ではない。

さて、次はこれが結構難しい
④食わせと合わせ:

かっては頃合いを見計らって
オリャーと威勢よく竿を煽って合わせていたが、
どうやらこれはNG

グングンからグイーンと
穂先が海面に突っ込むような引き込みが来たら
ゆっくりと聞き合わせるように穂先を上げてみる。

すると絶対、いや恐らく、多分、少なくとも五目漁師のイメージでは
ヒラメはアジを逃すまいと
より深く、がっぽりと咥え直してくる、
ここで重量感を確かめてから
ゆったりとしゃくりあげるような合わせが良いように思う。

グイーンの引き込みがあっても
まだこの時にはヒラメがアジを半分だけ咥えた状態で
針掛かりしないままで竿と引き合っていることがある。

この状態でいきなりオリャーとやってしまうと
スッポ抜けてしまい
胴体が輪っか状に傷だらけの泳がせアジや小サバを
見せられることになる。

4dsxp151442s

5dsxp151869sヒラメが泳がせ餌の後部を咥えている時にオリャー! とやると
こうなる。



合わせを急がずにゆっくりと
まるでアジが逃げるように穂先を引き上げ、
慌てたヒラメがしっかりとアジを咥え直すタイミングを与えた方がよい。

大方の場合はこのまま向こう合わせで掛かってしまうが、
気になるようならダメ押しの合わせをここで入れる。
(改めて、全て五目漁師のイメージ)

逆にあまり悠長に構え
餌を胃袋まですっぽりと飲み込まれてしまうと
針をヒラメの口内に掛けてしまう。

これは先日釣ったヒラメの歯。

3cas167554s

人間と同じで歳をとった魚体の歯は本来の鋭さではなくなっているが
それでも針を飲み込まれて
この歯でハリスをギシギシやられてしまうと
8号ハリスを使おうが10号ハリスを使おうが
時間の問題で切られてしまう。

ハリスはヒラメの泳力で引き切られるわけではなく刃で切られるので
掛かった後は余り遊ばずにさっさと巻き上げた方がよい。

不思議なことに釣ったヒラメの口内に
小アジが残っていることはあまりない。

一旦咥え込まれたアジは
合わせによって口先まで引きずり出され
針がヒラメの唇に掛かると同時に外にはじき出されるのであろうか。

因みに、ハリスを噛み切られるのが心配なら
こんなワイヤーハリスを使う手もある。

6cas167582s

次は、
⑤泳がせ棚:

ヒラメが普段は海底にへばりついていることは
魚体の片方に寄った目と白い腹が物語っている。

しかし、ベイトを捕食するときには
結構ひらメひらメと舞い上がって来るようだ。

サビキで中層(底から約10m)の活きアジ釣りの最中に
ヒラメが掛かるというお得なことがあった。

つまり泳がせ棚は結構高くても良い気がする。

竿を手持ちで流す時には
捨て錘で底を確かめながら
活き餌が底から50cm1m程度を泳ぐようにするが、
置き竿の場合は頻繁に底を確認するわけにもいかない。

五目漁師は海底の凸凹具合にもよるが
ボートがアンカーロープの余長の範囲で動くことも想定し
根掛かりを避けるために
一般的には少し高めと思われるが2m3mは底から上げて
泳がせるようにしている。

中層のサビキに掛かって来ることを思えば
これでも決して泳がせ棚が高過ぎることはない。

⑥その他:

これは私が昨年まで使っていた貧弱な網を
見るに見かねてオーシャンのオヤジさんから
無理矢理に買わされた玉網。(枠は別)

7cas154222s隣の影の薄い青い網が古い網


余りにも大きくてしかも作りが良いために
持ち運び時にもボートの上でも邪魔になるが、
実によく働いてくれる。

この網を使うようになってからヒラメ5枚の他に
ブリクラスを含めワラサ5本、マダイ67cmをすくい
一度もバラシがない。

正に実力も縁起も良い玉網である。
玉網は大きければ大きいほど良いと思っている。

更に、ボートを流しながら泳がせ釣りをする可能性があるときには
こんなものも持っていく。

8cas167573s

ゴルフ用のパラソルで作ったパラシュートアンカー。

もう一つ大事なこと。
60cmを越えるヒラメは想像を絶する力がある。
やっとボート上にヒラメを上げてほっとしていると、
ジャンプ一発でボートの外に飛び出すほどの実力がある。

早々に〆て元気を削いだ方が良い。

また、片手でぶら下げて
自撮り記念撮影なんてことは絶対にやめた方が良いし、
元気がある内にクーラボックスに入れようとするのも浅はか。

ボートべりよりも高く上げた拍子に暴れられると
“さようならが悔しい”結末になってしまうこと間違いなし。

これも手漕ぎボートの特殊事情であろう。


さて、最後になったが
⑦ヒラメ釣りの外道:

泳がせ仕掛けに掛かって来るのはヒラメだけではない。
寧ろトータルするとヒラメ以外の魚の方が多い。

そこでヒラメ狙いの泳がせに掛かってきた大物を集めて見た。

先ず、泳がせヒラメの外道と言えば何と言ってもマトウダイ。

9splg140165s54cm(伊東)


色も形もヒラメと間違ってしまうが
美味しい魚なのでがっかりするほどでもない。

次はマゴチ

10cas133776s63cm(川奈)


そしてホウキハタ

11dsxp151288s49cm(川奈)


同じ棚で青物も掛かって来る。ワラサ

12dsxp162196s73cm(伊東)


ここからは本当の外道、
先ずは五目漁師が怖くてボート上に上げられなかったハモ

14splg140275s伊東(検寸なし)


巨大なエソ

15splg140163s64cm(伊東)


泳がせの常連ウツボ

16splg140180s伊東(検寸なし)


巨大ミノカサゴ

17pfx130186s川奈(検寸なし)


他に掛かりはしないがアオリイカに餌をやられることは多い。

Dsxp152078s

こんなところかな。




さて、ヒラメ料理の最後は刺し身で残った昆布締めのお茶漬け、

18cas167547s

カブト煮

19cas167559s

これで完食した。




だらだらと、とりとめなく長くなってしまいました。
繊細で個々のセンスが生きるコマセ釣り、
何が来るか楽しみな深場の流し釣り、
そして醍醐味とドキドキの点では泳がせですかね。
どれもこれも面白いですが。

で、次は私にとっては新しいスタイルのタイラバと
一つテンヤをやってみたいと予定しています。


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コメント

細かくヒラメ釣りの極意をこんなにも教えてくれるなんて
太っ腹ですね(#^.^#)

私も真鶴で流し釣りですがやってみたくなりましたよー♪
早速来週どこかでやってみます!!

投稿: すーさん | 2016年7月 8日 (金) 18時17分

すーさん、こんばんは。

福浦でも今までに2、3度ヒラメを上げていますが
何れも小型です。

今度は少しまともな型を上げてみたいと
タイラバではいつも意識しているのですが
いまのところ手応えがありません。

果たしてどっちが先になりますかね。
楽しみです。

投稿: 五目漁師 | 2016年7月 8日 (金) 20時09分

五目漁師さん、こんばんは。
ヒラメ泳がせ釣りの極意、くわしく解説いただきありがとうございます。外房は秋から春にかけてヒラメがよく釣れますが、昨年はとくに調子が良かったです。自分はもらう専門ですが、イメージとしては、イワシベイトが接岸した時がベストです。
外房ではヒラメは5~10月が禁漁です。我々ミニボーターには関係ありませんが、あまり釣れなくなるのと、釣れても身が緩くて美味しくありません。夏のヒラメは猫も食わない、なんて言ってます。
これ、全国共通じゃないんですかね?伊豆の夏ヒラメは美味いんですか?五目漁師さんの料理の腕が良すぎるのか、とても美味しそうに見えます。
今回の記事を読んで、久々にヒラメを狙ってみようかな、という気になりました。もちろん、秋以降に、ですが。

投稿: ぐっちゃん | 2016年7月 8日 (金) 21時40分

iOSです。こんばんは。

その1に続き、大変興味深く読ませていただきました。
ヒラメを掛けるまでのやり取りのお話し、臨場感抜群です。
まるで自分が変えたかのような喜びを感じました。
読む度に心のヒラメの釣果が1枚づつ増えるようです。
1日3回づつ読めば1週間でヒラメが...。(笑)

バイト無き時にヒラメ無し。おっしゃる通りだと思います。
ヒラメは砂地に隠れていて真上を通った時に飛びつくものだ
と思っていましたが、ベイトを追う回遊魚のような習性も
持っていて、手漕ぎボートでは後者を狙った方が確立が良い
気がします。

それでまたお会いしましょう。


投稿: iOSの常連 | 2016年7月 8日 (金) 23時11分

ぐっちゃん、こんばんは。

ねこまたぎという言葉は旬を外した魚の総称ですね。
確かに、冬場のヒラメに比べると身の厚みが違います。
特に腹側の厚みが薄いですね。

味はどうでしょうか?
普通に美味しかったと思います。
カワハギなども産卵前の肝入りが美味いと言われますが
実は肝に興味がなければ夏場の方が美味いともいいます。

何れにしても自分で食って決めることですね。

因みに、外房でも外川など銚子近辺は6月が解禁で
ボート釣り仲間の料理人釣り師はこの時期になるとよく出掛けているようですよ。

誰も釣らないなら今がチャンスかもしれません
一度試してみてください。

投稿: 五目漁師 | 2016年7月 9日 (土) 00時15分

iOSの常連さん、こんばんは。

ヒラメ釣りの名手に見られて恥ずかしいです。
たまたまですが私的にはiOSさんと同じ日に釣った1尾も含め
昨年末からフィーバーしていますのでこの際にと思いまとめてみました。
失敗した後では書けませんから。

最近になってやっとチラホラとカイワリの姿が見られるようになりました。
これからおもしろくなるかもしれません。

海中が忙しくなってきた頃に
是非今度はヒラメの遊泳をカメラでとらえて見て下さい。

投稿: 五目漁師 | 2016年7月 9日 (土) 00時34分

二回にわたり、ヒラメ釣りの奥義が事細かに書かれてて解りやすいく、この通りにやったら、なんだか釣れそうな気がしてきますが、何度となくバラしたり失敗を繰り返しながら、積み上げてきたものなのですね。

この知識に裏打ちされた技術も身につけたるべく頑張ってみたいと思います。
活かしビクいいですね。
バケツの水替えで対応していましたが、今度調達してみたいと思います。

泳がせで、あんなに色々な種類が釣れるのですね。全てヒラメ狙いの泳がせで掛かったのでしょうか?

あれだけ多彩な魚が掛かるなら、ボート用の竿掛けも揃えて、泳がせの置き竿も出したくなります。

投稿: 甲斐の荒熊 | 2016年7月 9日 (土) 14時22分

甲斐の荒熊さん、こんにちは。

泳がせは大物が多いだけに掛けた後の取り込みまでが勝負になります。
ヒラメの場合は合わせも結構難しいですから面白いですよ。

荒熊さんは一本竿の真剣勝負でしたね。
泳がせは一日一度のあたりがあるかないかですから
メインの釣りの邪魔にはならないですから是非やって見て下さい。
荒熊さんが大好きなウツボやニョロ類も多いですよ。

福浦でやられるようでしたら
ボート屋を出た正面の浅場で泳がせ用のアジを釣ってから
沖に出るのがよいと思います。

投稿: 五目漁師 | 2016年7月 9日 (土) 16時46分

こんばんは!
流石、乗りに乗ってる茅ヶ崎のヒラメ王さまです。
置き竿ですから私も棚3m位はイメージに近いです。

ヒラメがくわえるまでは置き竿で誘わず、くわえてじっとしているのがわかるときに聞くように竿を上げて鯵が逃げようと抵抗したかのように誘ってヒラメをムキにさせてらっしゃるとお見受けしました。

くわえ直してグイーンと竿が引き込まれる瞬間を待つドキドキ感、かかった時のしてやったり感が伝わって来るようで読みながらに釣っている気分になれました。

追伸、
ネコマタギという言葉は猫も跨いで通るほど不味いという人も居れば、北海道の昔のニシン漁のように、たくさんとれすぎて猫も食べ飽きて見向きもしないほど大漁であるという意味で使用する人も居ます。
前後の文章を読まないと意図が理解しづらい言葉ですね。
私は使わないようにしてます。

投稿: AP | 2016年7月10日 (日) 00時04分

APさん、おはようございます。

一人のボート釣りは棚も合わせも巻も好きな様にやってよしが
おもしろいとところです。
これはあくまでも私の釣り方です。
参考になればそりゃ嬉しいですが。

明日はあのメタルトップが昨年のブリ以来出番を待っていますので
福浦で一つテンヤとスピニングタイラバをやってみます。
穂先に来るビリビリを楽しんでみるつもりです。

追伸
そういう意味もありましたか。
尤も最近の猫様はいいものを食っていますから
生魚などはヒラメであろうが鯛であろうがまたぎますね。

投稿: 五目漁師 | 2016年7月10日 (日) 07時39分

おはようございます。

すごーく面白いです。
特に改良したヒラメ仕掛け、とても納得です。

そういわれてみれば、ヒラメ泳がせ仕掛けの上の部分は不要、むしろ邪魔ですね。
乗合船ではともかくとして、ボートではないほうがよいです。

泳がせ釣り、ああ、やりたいなあ。

投稿: 芋焼酎 | 2016年7月11日 (月) 07時59分

芋焼酎さん、こんばんは。

幹糸を切るだけで、あっという間に改良は出来上がりです。
ただ、エギンガーやジギンガーと違って
コマセ釣りから入った人は摩擦系のノットに慣れていないのではと思っていますが
大丈夫でしょうか。

傍らでする釣りですから、掛かればハッピー
やらない手はないですね。

投稿: 五目漁師 | 2016年7月11日 (月) 21時42分

こんばんは。素晴らしい解説ありがとうございます。ボートでのヒラメ狙ってみたいと思います。真鶴では泳がせでマトウダイは一度かけたことがあるのですが、ヒラメは釣ったことがありません。アマダイを狙うとムシカレイは結構かかるのですが、、、ヒラメ、狙ってみます!

投稿: 井の頭 | 2016年7月12日 (火) 23時17分

井の頭さん、こんちは。

ヒラメ狙いでマトウダイは多いですね。
引きはヒラメほどではありませんが、
色と形がよく似ているので玉網入れ寸前まで勘違いしてしまいます。

マトウダイはヒラメに比べると一発で飲み込んでくれるように思っていますが
どうでしょうか。

投稿: 五目漁師 | 2016年7月13日 (水) 11時57分

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