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2015年12月13日 (日)

PEラインの号数はどう選べばよいか(その1)

 

 

 

 

-PEの号数が意味するもの-

“私暇なんで”の五目漁師、
荒れ模様の天気が続き海に出るチャンスがないと
手持ち無沙汰になり色んなことを考えてしまう。

実は、エギングやタイラバをやるようになってから
リールに巻くPEの号数について悩むようになった。

限られた数のリールしか持っていない五目漁師は
対象魚や竿によって
前日にスプールのPEを別の号数のものに
巻き替えることもある。

投げシャクリエギングやティップランエギングでは0.8号、
最近始めたタイラバでは悩みながら今のところ1号を使っている。

ラインが細ければ、細いほど
潮流やボートの流れに対して
道糸(PE)が海水から受ける抵抗(抗力)が小さくなりその分、
イカや魚のアタリが明瞭に手元に伝わって来る。

また、細くなればなるほど
エギやタイラバが海底に向かって
より真っ直ぐに速く落ちていくために
これらの釣りで基本となる底取りも容易になる。

ここまでは、この種の釣りをする人の誰もが納得するところであろう。
ただ、PE0.8号、0.6号そして0.4号とどんどん細くしていけば
そんなに細くして、
もし3kgのアオリイカが掛かったらどうするの?
突然70cmのマダイが掛かっても大丈夫なの?
ワラサは大丈夫?
ヒラメは大丈夫?
と心配になってくる。

そんな疑問を解消するために、
五目漁師流に少し具体的に
PEの号数と釣りとの関係を順を追って考えてみることにした。

その1として
先ず最初に普段は号数が大きくなれば
太く、強くなるという程度にしか
(少なくとも五目漁師は)認識していないPEの号数について
調べてみることにした。

ナイロンやフロロカーボンを含めた
一般的なラインの規格や性質、製造方法などについては
例えば、YGKのホームページ、ここに詳しく書かれており
大変勉強になる。

この資料からすると、元々ナイロンラインに関しては
直径0.165mmのラインを1号の基準と決めているらしい。
(ナイロンに関しては太さの基準値からの許容誤差範囲も決められている)

しかし、その後に登場した
比重や組成がナイロンとは根本的に異なる
フロローカーボンやPEについては、
特に統一した規格がなく
なんとなくナイロンラインの規格(太さ表示)を踏襲している
という程度らしい。

“きっちりした規格がない”、
つまりメーカによって同じ1号でも太さの違いがあり、
違ったとしてもそれを買って使う釣り師側が
文句をいう筋合いのものではないということになる。

五目漁師が先日購入したリールは
PE2号が200m巻けるとあったので
同じ店内でセール中のPE2200mを購入して
巻いて貰ったところ
実際には180mでスプールからはみ出してしまい
20mをカットするはめになった。

これなどは、リールのメーカーが想定するPE2号の太さに比べて
ラインメーカーが作る2号の方が太かったということになる。

同じ2号でも少し太めに作れば
当然強力的には有利になるから売りやすい
という穿った考え方もできる。

厳格さについては少し置いたとして、
PEの号数に対する強力限界と太さの関係について
五目漁師がタイラバで使っている
DUELHARDCORE-4を例に確認してみよう。
(因みに、これは先のリールに巻ききれなかった200mのPEとは別物)

 

Cas155199s

箱の裏側には
号数とそれに対応する強力限界及び直径が記されている。

 

Cas155200s

号数が大きくなると
強力限界も線経も大きくなる程度のことはわかるが
数字に規則性があるようには思えない。

しかし、よく確認してみると
実はこれには種明かしがありそうだ。

表によると、例えば、
1号ラインの直径は0.171mm
2号ラインの直径は0.242mmとある。

2号ラインの直径は1号ラインの直径の丁度√2倍になっている。

同様に4号ラインと2号ラインの比較も同じである。

つまり、PEの号数はPEの断面の直径の2乗に比例していることがわかる。
そして、このことは言い換えれば
PEの号数はその断面の面積に比例しているとも言える。

一方、一般的に
線材の引張強力はその線材の断面積に比例すると言われている。

このことは、例えば
同じ太さのPE2本合わせた強力限界は
1本の時の2倍になろうであることから容易に推測ができる。

とすれば、先のことから
PEの強力限界はPEの号数に比例していることになる。

つまり、
1号の強力限界に比べて2号の強力限界は2
3号の強力限界は3
という様にわかりやすい表現になる。

フー、すっきりした!

ただ、直径の数字は
おそらくライン設計者の意図ではあるが
実際にはPEがダイニーマ(商品名)と呼ばれる
細い原糸を編んで作っているために
直径自体を正確(設計値通り)に管理することが難しいのであろうか、
表から見られる強力限界は
正確に号数に比例しているわけではない。

五目漁師としてはPEの号数が示す意図がわかっただけで十分で
今後PEの号数で悩む際には大いに参考になると思っている。

なんだ、そんなことは当たり前、
最初からわかっているという釣り師も多いであろう。

PE
の号数と強力限界は比例してしかるべきもので
ただ誤差があるだけだと言えばよかったのかな。

話が長くなってしまった。
次回は対象の魚(大きさ)を釣り上げるために
必要なPEの号数について考えてみたい。

今回、PEの破断限界を表す言葉として
聞き慣れない強力限界という言葉を使った。
これは先のYGK社の資料にあった“強力”という言葉を使ったに他ならない。
五目漁師は今まで強度という言葉を使っていたが
強度というのは線材をその太さで正規化したもので
線材の太さによらない材質などによる
根本的な強さを表すときに使うと説明があった。
なるほど、字が示す通り納得!の一言。

 

 

 



次回は、PEラインの号数はどう選べばよいか(その2)

ー魚の引きに対応するPEの号数とはー
に続きます。

あくまでも五目漁師が釣りの合間を利用して
限られた情報量でスタディした結果と主観です。
違うぞ!とご意見いただければありがたいです。

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コメント

おはようございます。

うーむ、すごいですねー。
そこまで考えたことがなかったので、大変勉強になります。

PE、強度の高さを売りにしている製品では、確かに同じ号数の他社製品よりも若干強いらしいが、太さも微妙に太くて値段も少し高いぞ~という話は私も聞いたことがあります。

それにしてもタイラバ、興味ありますが、あの糸の細さは確かに不安なんですよね。
細いほうが有利なのはわかるのですが、どの程度持ちこたえられるんだろうか・・・次の記事が楽しみです。

芋焼酎さん、こんにちは。

スピニングリール、カーボン竿、PEこの内のどれがなくても今の釣りはなかったでしょうね。

PEが出た時には高いばかりでこんなヘナへナの糸は使えないぞと思ったものでした。
従来なら小川の魚しか釣れないほどの細い糸です。
まるで海水を切り裂くような鋭利ささえ感じてしまいます。

道糸も針もビシやテンビンもどうしてこうなっているのか調べたり考えたりすると
釣りに行けない時の時間つぶしになりますね。

実際にPEラインを使っていても、仰るとおり、号数(太さ)と強度の関係をしっかり把握して使っていた訳では無いですね。
強度が単純に比例関係でも無く、断面積に比例もしない、だから簡単に覚えられないまま使ってました。

結局、リールの大きさは錘負荷と対象魚で決めて、リールの大きさでPEラインの号数を決めてました。


五目漁師さん、こんにちは。

peの選択は強度順にロッド→リール→接続金具→ハリスの順に選ぶような感じですが、あまり気にしませんね。

それよりも最近のテン6とかテン8などの行き過ぎた極細PEはどうかと思います。
強度的にどうしても高切れしやすいですし、何十メートルの分解できないゴミを海中にばらまく頻度が多くなります。
メーカーも環境を謳いながら儲かるもんだから平気で極細PEをバンバン売る。
もうわけわかりませんね。

というわけで、極細で絶対に高切れをさせない自信がある方以外は1号までが無難かと思います。

自信がない私は1号どころか1.5号です。

それでは、また。

釣吉さん、こんばんは。

正確ではありませんが、号数と強さは単純な比例関係と覚えておけば
大きく外すことはないようです。

そもそも、あんな細いしかも編み糸ですから正確に直径を管理するのが難しいのだと思います。

ビシ釣りではあまり気になりませんが、中錘なしのエギングなどでは
PEの細さが命になってしまいます。
始めは2号から始めましたが今は0.8号を使っています。

flex-pさん、こんばんは。

なるほど、そのよう配慮もありましたか。
ラインシステムを考える中で通常は根掛かりの場合は
捨て錘、ハリスの順番で切るように太さを決めますが
時としてハリス強力>PE強力の場合も確かにありますね。

タイラバやテンヤ竿などは使うPEの適用範囲が0.6~1.0号とかと明記があります。
最初は訳がわかりませんでしたが、この範囲なら竿が折れるより先に
PEが切れるよという意味なんでしょうね。

今は自信がないなんて仰っていますが
早々に自信あり、とテン4を使われる姿が浮かんできますよ。

こんばんは

五目さんらしい探求ですね。

もう10年以上前に、北海道をバイクでキャンプしながら釣り歩くに当たり、竿もリールも1組だけ
さて、何を持って行こうで考えた時に、竿はシマノのホリデーパック10-210
持っていたスピニングリールに、PE1.5号を巻いて持参

これで、知床で80cm近いカラフトマスを沢山釣りました。
PE凄い!と、感動しましたね。
これ以上太いラインは不要と当時思ったのですが、今ではPE6号までも使う有様

タックルもラインも、ダウンサイジングを考えます。(^ ^)

ananさん、おはようございます。

水深がないと、ある場合以上に難しい面もありそうですが、
結局上がるか、上がらないかは道糸の太さに応じた上げ方次第だと思います。
遊漁船のゴリ巻きは漁、釣りではないですね。
私なら市場に買いに行きます。

昔、PEを初めて買った時にナイロンと同じ調子で6号か7号かを買ってしまいました。
今ではロープのような太さで使い道がなく携帯のストラップなど紐代わりの使っています。

五目漁師さん、こんにちは。
PEの強度、すごく興味あります。
普段はヒラマサ釣りでPE3号~6号を使っています。滑らかさと強度を考え、高価ですが8本編を選んでいます。ゴリ巻きは釣りじゃないと怒られそうですが、PEは引っ張りにはメチャクチャ強いですが、根ズレにはからきし弱いので、ジギングはともかく、浅場のキャスティングは基本ゴリ巻きです。たまにゴリ巻きさせてくれないモンスターもいますが。ちなみにリーダーは50lbから130lbです(笑)
ただ、細い方も陸っぱりで使います。アジングは基本0.3号ですね。細いPEは最初はいいのですが、時間とともにどんどん劣化して弱くなっていくように思います。細いPEは技術がいるためか高額なので、定期的に巻き直すとけっこうな散財ですよね。
細さや強度も大切ですが、僕にとっては伸びが少なく魚信がダイレクトに伝わるのが重要です。そのために、バラシが増えてしまうと言われようと、PE以外のラインを使う気にはなれないんです。

ぐっちゃん、こんばんは。

ははつっ、怒りはしませんよ。
ヒラマサはそもそも力ずく命の魚のイメージです。
ぐっちゃんが、ちまちま魚とやり取りする姿は
似合いませんからどうぞ強引にあげちゃって下さい。

PE6号に130lbのリーダーでは私の竿の穂先ガイドを通らないかもしれません。

暇に任せてこんな記事を書き始めましたが、
例えば10キロのヒラマサが実際どれくらいの力で引くのかがわからず、
今、四苦八苦しています。
ぐっちゃんの手応えでどれくらいかわかったら教えて下さい。

気にはなってましたが、あまりPEのこと気にせず釣りをしてました(没落貴族なオイラには予算枠に数種のリールやPEは揃えられない)やはり、色々と違うのですね。違いの解る男になりたいなぁ。

でも、4つ編みと8つ編みの強度の違いは気づいてました。
8つ編みを使ってたのですが、予算の都合上4つ編みに替えたら、今まで切れたことがないPEがよく切れました。
手入れもよくしましたが、毛羽立ち劣化も早いように感じました。
今は8つ編みに戻りましたが、編みこみだけでなく、エギングやタイラバ用に細いPEも欲しいですね。
馬車熊のように働きまずは、悲願のローランスを来年には手に納めたいです。

おはようございます
PEラインを始めて使ったのはルアー釣りからでした
ナイロンでは伸びがある為、アクションが付けられず
PEラインに負けました
そのせいか5号から始め、徐々に下げて3号が
いつの間にか、私の標準となりました
その後ボート釣りを始め
始めてPEラインについて勉強しましたね
エギングやマキコボシは1号を使っています
細いラインで大物を釣るのも面白いですね
サーモンダービーのような
釣りが楽しいです

甲斐の荒熊さん、こんにちは。

没落貴族の荒熊さんが8つ編み、
いつも今度こそはと8つ編みをと握りしめながら
結局レジに持っていくのは4つ編みの私は何なんでしょう。

値段の割には大して強さは変わらないぞとやせ我慢です。
きっと、8つ編みの方が密度が高くなる分だけ強くなるんでしょうね

実は昨晩から高ボッチにきています。
今朝は小雪で富士山は見えませんでしたが
麓の温泉に一泊して明日の朝にもう一度期待です。

趣味人たけさん、こんにちは。

同じですね、私も初めは強さが信じられず5号か6号から始めました。
強さよりも、あの腰のなさに苦労したのを覚えています。

今は2号が標準です。

欧米のゲームフィッシングではいかに細いラインで釣ったかが自慢のしどころと聞きます。
日本の遊漁船は漁師譲りの力づくです、少し変わってきたようですが。

釣り師の技量は掛ける時よりも掛けた後で発揮されると思っています。

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