一度もオールを握ることはなかった手漕ぎボート釣り
昨日(6月25日)は油壺に釣行。
そろそろアオリイカは終わる、
さっさとしないと旬のイサキも通り過ぎる。
暇な五目漁師もたまには用事があったりして
前回の釣りから何回かの釣り日和をやり過ごしたために
今日はそれなりに力が入っている。
6時前に到着すると
先ずは荷物をあの心臓破りの坂の入り口に下ろしてから
駐車場に車を入れる。
荷物は多いがマニュアル通りにやれば
左肩と両手両腕でなんとか
一度で運べられるように工夫している。
しかしこんな老体いじめの姿は
他人に見せられるものではない。
この荷物でこの急坂を考えれば、
普通なら登山靴姿でもおかしくはないが、
そこは釣師、この時期の足元は
クロックス又はクロックス風スリッパと相場が決まっている。
(五目漁師のは当然のことながら後者)
それでも行き(下り)はまだ良い。
降りて行くと眼下にはベタ凪の静かな海面が広がる。
いいぞ!いいぞ!
ちょっと早く着きすぎたかな?
お店の人はまだ来ていないな。
しかし
おやっ??
ギャーっ!!
文字の力は凄い。
薄っぺらい髪(いやいや私のことではない)
薄っぺらい紙に書かれた
“本日は休業致します”
の文字が、
まだ荷物を抱えたままでヒーヒーゼーゼーの
老体の心の臓を止めてしまいそうだ。
作戦が次々に頭のなかで巡り
一睡もできなかった昨晩は一体何を夢見ていたのであろうか?
もうこの荷物を一気に運び上げる体力も気力も残っていない。
さすがに隣の土嚢は五目漁師の荷物ではないが、
ご丁寧にも本日に限って自前のアンカー+ロープ60mを
バックの中に入れてきた。
打ちひしがれながらも一回目の往復をやっと終わり、
さてもう一回と気合を入れ直した時に
電柱のような人影に気付く。
見上げるとなんとHEPPOさんではないか。
お~っ!! HEPPOさん。
五目漁師はこの状況に同情してくれそうな唯一の人を見つけ
既にホットした気持ちで声を掛ける。
あれっ五目漁師さん!
おはようございます。
どうしたんですか?
(彼は、たまたま私と出くわしたことが驚きで
肝心のことにはまだ気付いていないようだ。
別名嵐を呼ぶ男がこんな静かな海に出られるわけがないのに)
今帰るところだよ!・・・
やっと事態に気付いたHEPPOさんと記念撮影後、
代わりの行き先を大津(HEPPO案)にするか
今、大カマスで話題の葉山のオオモリボート(五目案)にするか
を相談し、
結局両名ともにまだ行ったことがない後者に向かうことにした。
オオモリボートには7時過ぎに到着し、
出船名簿を記入しながら
カマスの釣れ具合や沖での釣り物をお聞きする。
五目漁師の作戦は先ずカマスを釣って、
その後は沖に出てコマセ釣りで
クロダイやマダイでも狙ってみよう。
恐らくHEPPOさんも同じことを考えていたと思う。
しかし、ボート屋さんの頑固な返事は
どちらか一つ、
すなわち岩礁帯のカマスをとるか
沖ブイをとるかどちらかしかないという。
何れにしてもそこまで曳舟してくれる。
初めてのボート屋さんで事情がわかっていない我々が
こう言われれば仕方がない。
両名とも本来はイサキを狙うためのコマセをどっさりと持参しているし、
一日カマスでは飽きてしまうだろうと
沖ブイに決める。
因みに、平日というのに結構なお客さんの数、
一艇以外は全ボートが今日はカマス狙いと聞いた。
なるほど曵かれてみると
沖ブイまでの距離は結構ある。
風やうねりがあると方向もわからないし
自力で漕いで行ける範囲ではなさそうだ。
到着すると
幾つかある常設ブイにもやうところまで
曳舟のお兄さんがやってくれる。
そしてアンカーは入れずに
迎えに来るまでここを離れずに釣って下さいと言い残された。
水深は27~8m、
HEPPOさんは直接ブイに、
私はHEPPOさんのスターンに繋がれて
さあ楽しい釣りが始まる。
思えば私がブログを始めた頃に
同じブログツールを利用する人にと
突然メールで連絡させていただき
使い方を教わった相手がHEPPOさんだった。
人の印象と言うのは大事なもので、
こんなのっぽなお方とは知らなかったが
当時は見知らぬ私に
早速懇切丁寧に返信メールで教えて頂いた時の
“この人、いい人だな”記憶がいまも残っている。
今日はしっかりと4、5mほどのロープで結ばれて
ボソリボソリとお話をしながら二人して
せっせとコマセを撒いている。
しかし、底から道糸のリーダーが見えて来るほどの上層まで
瞬殺のエサ取りがやまない。
しかも、お行儀のよい食い方ではなく、
オキアミの先っちょの頭部だけを食ったり、
しゃぶるようにしてボロボロにしたり。
きっと針に掛からないほどの小魚に違いない。
五目漁師は犯人探しのため
餌に飛びつく魚に躊躇する間を与えないほどの高速で
シャクリ上げたり、空合わせを入れたりしてみる。
そしてやがてあがってきたのがこいつ。
後で怖いほどデカイのもあがったが、
これじゃロングハリスでマダイを狙うどころではない。
しかし、問題はエサ取りのフグや小魚達ではない。
ここを移動できないということだ。
そこにフグが居ればフグを釣るしかない。
小魚が集まって来れば彼らに餌を撒くしかない。
これはもはや手漕ぎボート釣りとは言えない。
やるすべなし。
HEPPOさんと時々ため息混じりの釣りになってしまったが、
少し荒れてきたのでと
早めにやってきたお迎えのボートに曵かれて戻った。
途中カマス釣りのボートも曳いて、
雁のV字編隊のように戻っていく
結局、今日は一度もオールを握ることはなかった。
で釣果はこれ。
23cmのチャリコとハナダイ
こんなのは釣果でもなんでもない。
そこにたまたまこの2尾のチャリコがいた。
それだけのことだ。
大事そうに持ち帰ったチャリコはチャリコ飯に。
ご飯物は難しい。
チャリコ雑炊のようになってしまった。
失敗。
*HEPPOさんのブログにリンクを追加させていただきました。(6月27日11時)
散々な目に会いました。
ボート屋さんも色々苦労はあると思いますが・・・
本日もポチッとよろしくお願いします。
↓
にほんブログ村
最近のコメント