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2015年4月 9日 (木)

釣果統計(真面目な話しその1)

昔から釣りはよく潮が動く大潮の日が良いとか、
一本釣り漁師は小潮時には沖に出てもどうせ釣りにならないから
道具の手入れをするとか言われてきた。

五目漁師が油壺をホームにしてボート釣りをやっていた頃には
潮汐と釣果の関係を自分で確認したくて
釣行の度にその日の潮汐グラフの上に釣った魚をプロットしていた。

数年間続けてみたものの
結局潮名(大潮、小潮・・・)対応はもとより
時々刻々変わる潮汐に対する釣果の色模様を見るには至らず
当時はマッキントッシュのなんとかというデータ収集ソフト
Winのアクセスのようなソフトウエアー)で
個々のグラフを眺めて自己満足するに留まった。

現在ほど頻繁に釣行することもなかったが
所詮週末釣り師が5年や10年のデータを集めてみたところで
統計量として評価するだけのデータの量にはならず
無謀な試みであった。

今思えばアホかいなと言いたくなる。

油壺の旧旧定置網撤去に伴い
ホームを福浦(エトーボート)に移したが、
やがてアンカリングが禁止となり福浦も追われて
2007年ころからは伊東(オーシャン釣具)にホームを移した。

 

Imk142709s

どこの貸しボート屋さんでもお客を集めるために
日々の釣果をその日の内にブログなどに掲載しているが
ここのオヤジさんはご本人が大の釣好きなだけあって
沖あがり後には必ず釣果を尋ねられる。

そして、恐らくその日の内で一番良かったと思われる釣果写真が
潮汐情報、釣れた時刻、簡単なコメント等と共にブログにアップされる。

ボートの後片付けなどがある忙しい中で
ずーっと続いていることに感心させられる。

釣果のアップは勿論釣れた日だけではない、
これは釣りに真摯に取り組まれるオヤジさんの姿としか言いようがないが、
例えばカイワリがたったの1尾、あるいはキスが数匹など
絶句するような寂しい釣果の日でも、
こんな釣果を載せるとお客さんが来なくなるかもしれないのに
その日にボートがでた日は欠かさず釣果がアップされる。

これこそ“釣れるか、釣れるか”ではなく
“釣れるか、釣れないか”の釣果データだ。

勿論これはその日の全体的な釣果を示すものではない。
あくまでもオヤジさんが代表的な(恐らく一番良かったと思われる)
1サンプルを選択して載せるに過ぎないし、
その日はたまたま下手な釣り師しかいなかったかもしれないし、
魚はいるのに船酔いで釣りどころではなかったかもしれない。

つまりその時の釣れ具合を必ずしも正確に示しているわけではない。
しかし、そこがたくさんのサンプルから評価する統計量のよいところである。

平日を含め約10パイあるボートの1パイが出れば
釣果がアップされるわけであるから
私個人が一生かかっても集められないデータがここにある。

一つ一つのデータを見る限りにおいては
色んな特殊事情が含まれるにせよ、
多くのサンプルを集めてくると
次第にそこに隠された色が見えてくる。

正にこのビッグデータこそ私が欲しかったデータではないか。

私のブログにこの釣果を元にした統計を載せたいのですが、
とオヤジさんにお願いしたところ、
どうぞどうぞと快い返事を頂いたので
今回釣果と潮汐との関係やシーズンとの関係をグラフ化して
記事にさせてもらうことにした。

さて、釣果の統計量を評価するにあたって
先ずは従来の釣果写真やコメントを参考に
それぞれの釣果に点数をつけて数字化する作業が必要になる。

実はこの作業はすでに2年ほど前にも一度やっており、
今回はその見直しとその時以降に発生した
最近のデータの新たな取り込みを行った。

釣果を数字化すると言っても
カイワリが5尾、マダイ42cm1尾、サバが10
なんてことをやっていたのではたまらない。

ここは釣果を
貧果と普通と大漁の3段階に分けて
それぞれ0点、1点、2点の点数を与えることにした。

貧果はやっとその日のおかずになるのが精一杯という程度までで
数にして067尾程度、

普通2回以上のおかずになる程度で、
時には一気に食べられないので冷蔵保存が必要になる。
数にして781415尾程度。

大漁はそれ以上とした。

勿論数だけでは決めず、
この数をベースに個々の釣果写真を見ながら
五目漁師が厳しい目で
なんじゃこれとか
おっこれは素晴らしい!とか
呟きながら写真判定した。

おっと、これはあくまでも五目漁師の統計処理であるから
私が好きなようにルールを決める。

世の中の釣り師がなんと言おうが
私はサバやソーダは釣果だとは思っていない。

勝負して釣った魚だからこそ“果”であり、
釣り師が逃げまわって釣れてしまったサバやソーダは“負の果”、
釣ったら減点したいくらいである。

しかし私の独断と偏見で
全体が不透明になってしまってもまずいので
ここではサバやソーダを無視した釣果点と
サバやソーダも釣果として含めた釣果点の
両方を上げることにした。

また釣果写真の中には二人で釣った結果もある。
この場合には、
どちらかが上手な釣り師、どちらか下手くそな釣り師
といったことがよくあることを考慮し
釣果の2/3を一人分の釣果とした。

伊東といえばカイワリ
私も含め多くの釣り師がカイワリをターゲットに
伊東にやってくることには間違いがないので
全体の釣果点数だけではなく
カイワリに関しては数を毎回表示することにした。

その他、マダイ(30cm以上)やイナダなどについても
備考欄に注記するようにした。

また、明らかなキス釣りの場合には020匹を貧果、
2140匹を普通、
それ以上を大漁(ちょっと甘いかな?)とした。

さて、例を上げてみよう。

これは20121011日の五目漁師の釣果写真、

 

Photo

正に貧果の代表と言える。
0点だ!

これは同じく2012913日の五目漁師の釣果写真、

 

Photo_2

普通だな、1点!
しかし、コメントを見るとサバを約10尾放流とある、
従ってサバを含めた釣果は大漁(2点)ということになる。

同じく、2012326日の五目漁師の釣果、

 

Photo_3

カイワリ24尾の他にハナダイやウマズラハギなどで
文句なしに大漁、2点だ!

これは私の釣果ではないが、こんなのもある。

 

Photo_4

お魚はたくさんいるので大漁(2点)、
しかし見るとほとんどがサバではないか、
従ってサバを除く釣果は貧果(0点)
という風に格下げされる。

これは、カイワリが7尾に大アジとハナダイが2尾、

 

Photo_5

そこそこ釣れているので普通、1としたいところであるが
コメントを見ると二人で釣ったとある。
二人釣りの釣果は先の2/3ルールで
この場合は貧果0点)ということになる。

難しいのがこんな例、

 

Photo_6

良い型ののマダイが釣れている。
常識的にはいい釣りであろう。
そもそも真冬の釣りはこんなものである。
しかしこれを立派なマダイ1尾にとらわれて
普通、または大漁としてしまうと
真冬のあのアタリの少ない釣りが表現できなくなってしまう、
そこでここは気持ちを鬼にして釣果としては貧0点)、
但しマダイガ釣れたことを注記することにした。

このようなルールを設定し
2006年から2015年(現在)までの全ての釣果(約1200サンプル)を
暇に任せて点数付けし一つのエクセル表にまとめた。

 

「20150404.pdf」をダウンロード
ここに収容(作成したエクセルデータ表をPDF化)しているので
興味がある方はみていただきたい。

暇な~~~と思われるに違いない。
“私暇なんで”は決して嘘ではないことがわかっていただけると思う。

なお、釣った日の月齢は年月日から簡易計算
エクセル表の中で自動変換した。

この簡易計算では最大で2日程度の誤差が出るため
オヤジさんが日々のコメントの中で示している潮名とは
たまに一致しない場合があるが
これがために統計量としての結果のイメージが変わるとは思えない。

さて、ここまでくれば縦に料理しようが横に料理しようが
後はエクセルが全部自動でやってくれる。

次回はこの表を料理し
気になっていた潮汐対応の釣果や
カイワリやイナダのシーズンごとの釣果をグラフ化する。

長くなってしまった。(続く)





約14年間分のデータを3回ずつもまじまじとみました。
統計には表れて来ない釣果模様も見えた気がします。
潮汐対応はボート乗り場によってまるで違って来る可能性もありますね。
それにしてもこのデータベースは貴重です。
他に対応するものをご存知な方がいらっしゃいましたら教えて下さい。
興味があります。

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<!ー300データー>」カテゴリの記事

コメント

おはようございます!のりべんです(^-^)

オーシャンボートさんの釣果統計、凄いですね。。
頭が下がります。

というのは、かつて今回記事されたのと同じように
つり具いとうさんとオーシャンボートさんの釣果速報で
統計しようとして、過去2年ぐらい?で終わってしまったので(^^;;
(以前五目漁師さんとお話しした事です)

問題は『サバ、ソーダだけの釣果』ですよね。
カイワリの群れがいてもサバがいたら釣れない。
なので評価は『大漁』としたい。
でも、本当にサバだけの時だったとしたら…。

いっその事、カイワリだけの統計、サバだけの統計をして、
比較した方がクリアで、傾向がわかりやすくなる気がします。

次回のグラフ統計記事、期待しております!

おはようございます
凄いデーターですね
ゆっくりと見させてもらいます
取りあえず外道釣りが好きな
私の感想ですが
3月から乗っ込みの真鯛
5月ハナダイ
9月イナダ、カンパチ
10月から1月真鯛
昨年珍しい魚がハガツオ
やはり伊東の海は暖かいですね
10月頃から行きたくなりました
次のデーターを楽しみにしています

五目漁師さん、こんにちは。

今大阪から素晴らしいビックデータを拝見しています。
x軸に月、y軸に釣果を潮時に重みをつけた係数の散布でさらに年度別の相関を見たら面白そうです。

日曜は所用があるので土曜に釣行したいのですが、
どうやら天気が悪そうで、残念です。
北風に強い福浦は出れるのかもしれないですが、雨だとくじけます。

それでは、また。


よく分析されましたね。
これで、シーズンにより釣れる獲物が判り、
潮により狙ったターゲットが釣れる時間帯も判断出来ます。
釣行前の計画に、また、釣っていて食わない時などの判断材料になります。

私も以前、自分の釣果を分析して、釣行計画の最高にしようと考えたことがあります。
残念ながら元データが足りなくて、傾向なども掴めませんでした。

のりべんさん、こんにちは。

サバやソーダがいると仕掛けが底まで落ちていかないですから
確かにカイワリがいたとしても釣れないです。
ただ、どんな理由であれ、釣れないことには違いないですから
仕方ないですね。

最近はカイワリ釣るならサバが出てくるまでですよということにしています。

カイワリやイナダのシーズナリティは明確に出てきましたので
次回アップします。

趣味人たけさん、こんにちは。

以前から思っていたのですが、伊東にはマダイの乗っ込みはないような気がしています。
今回のデータでもやはりそうでした。
12月、1月が最多シーズンですから乗っ込みマダイではないですね。

潮汐対応では有意な色合いが見えませんでしたが
シーズナリティは明確に出てきました。

次回アップしたいと思います。

たけさんには是非冬場のシーズンに
ここのオヤジさんと鯛釣りの腕を振るっていただきたいですね。

flex-pさん、こんにちは。

大阪に出張ですか?

このデータ凄いと思います。
毎回釣れた魚の種類と数が記録されています。
1尾とか2尾の記録もあるというのが嬉しいですね。
来ても釣れないよっ! と言っているのと同じなんですがね。

もう少しうまい整理の仕方もあったかなと後悔している部分もありますが
仰るような切り口でグラフ化したりできますので
ご希望の切り出し方がありましたらご連絡下さい。

私は今度こそ福浦でイカを狙ってみたくまた天気予報とにらめっこ中です。

釣吉さん、こんにちは。

季節に対しては魚種ごとに明確な色合いが見えています。
残念ながら、潮汐対応では有意な差が見られないというのが現状です。

ボート屋のオヤジさんも以前から伊東の釣果は潮回りには関係ないよ
と仰ってますがその通りの結果になりました。

ただ、一日を通して時合いは明確に感じますから
それが何に起因しているの知りたいですね。

こんにちは。

ビッグデータ、拝見しました。
私も丁度2006年からの釣行記録を残してありますので、比較検討させていただきます。

私の場合は、次回の釣行予定を決めるための参考用として残してありますので、潮汐との比較はしておりません。

大津沖や観音崎沖、久里浜沖などは、一般的に良いとされている大潮は逆に早潮で釣りにならないことが多いので、あまり参考にはならないためです。

私のホームだった腰越も、どちらかというと底荒れの影響の方が大きくて、例えば海が荒れた(南の強風は吹いた)後などは貧果になります。

ので、潮汐との比較・検討ができるこの資料は貴重です。
ロールプレイングゲームで「地図」を手に入れたようなもんです(笑)。

腰痛持ちさん、こんばんは。

次回は各種のグラフを紹介する予定ですが結果的に潮汐に対する色合いは出ませんでした。
どうも伊東に関しては潮汐など関係無しです。
これは以前から私も感じていましたし、
オヤジさんも関係ないと言い切っています。

そもそも潮流はほとんどありませんし、
あっても潮汐以外の影響で流れる場合のほうが大きいと思っています。
意外と小潮の時に潮流を感じたりすることがあります。

単純ではないですね。

五目漁師さん、こんばんは。
いやー、すごいデータですね。季節と釣りものが統計でばっちり出る感じですね。
カイワリって春の魚かと思っていましたが、秋から冬にかけてもけっこう釣れるんですね。
真鯛も年中釣れるとはいえ、春と晩秋って感じでしょうか。
僕的には青物が気になるところですが、伊東では秋限定って感じなんですね。
次回の統計が楽しみです。生データを見るだけでも大変参考になりますが…。
 
と、それにしても…、ほんっとうにヒマなんですね(爆)

ぐっちゃん、おはようございます。

日々のデータの蓄積に過ぎませんが
他に余り類はないのではと思われるほど凄いですよね。

で、私は釣果写真とコメントを見ながら
(しかも正確を期するためにほぼ3回ずつ)表にしただけですが
嬉しいですね~、中身まで全部見てくれたんですね。

何よりも嬉しいのは、最後の言葉です。
やっと実感として “私暇なんで” がわかっていただけたかと。
ぐっちゃんがバリや沖縄に遊びに出かけている間も部屋に閉じこもって
しこしことこんな事をやっているんですよ。

どこかから発注を受けてやれば
私もあぶく銭で軽自動車をヨメサンにプレゼントできたかもしれません。
免許持っていませんが。

既にぐっちゃんの凄いイメージ認識力で大体バレてしまったようですが
次回グラフをお見せしますのでまたご覧ください。

追伸
青物といっても、このエリアでは年に数尾ワラサが上がるくらいですから
データにはしませんでした。
唯一、イナダですが他の魚に比べて極端に季節性がありますね。

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