寸止め漕ぎコマセ釣法
冬シーズンにはアマダイ釣りのメッカとなる福浦。
五目漁師は10年ほど前には
この福浦の貸しボート屋さんをホームとして
冬のアマダイだけではなく
カワハギ、アジ、イサキ、タイなどの釣りを
一年を通して楽しんでいた。
しかし、事情があって
ボート釣りエリア内でのアンカリングが禁止されてからは
特にコマセ釣りは難しくなり、
アマダイやオニカサゴを狙った沖の流し釣りだけになっている。
ただこれらの流し釣りをやっていても
相変わらずの魚影の濃さをしばしば垣間見るにつけて
なんとかコマセ釣りができないものかと考え始めた。
最初は都合のいいブイでも見つけて
そのブイを目印に漕ぎ止まりしながら
コマセを撒いてみようかと考えた。
しかし、それでは
第一に釣りたいポイントにブイが見つかるとは限らないし、
たまたま見つかったとしても
一点の目印では方向が定まらず、
図のようにブイの周りをむやみに漕ぎまわることになるに違いない
と心配した。
海底に落とした錘で固定される丸ブイから更に
その時の潮流や風によって自由に流れる旗を立てたブイ(旗ブイ)を
数メートルの細いラインで繋いで流す。
こうすれば丸ブイと旗ブイ間のラインを横目に
これに並行にボートを漕げば安定した漕ぎ止まりができるのでは?
という魂胆だ。
名づけて“寸止め漕ぎコマセ釣法”だ。
もちろん両手はオールでふさがってしまうので
普段は手持ちの竿もこの時は置き竿になってしまうが
釣果的には問題はなかろう。
早速、私が入る前の一番風呂に浮かべて実験もやってみた。
最初は旗が斜めに倒れうまく立ってくれなかったが
錘のバランスでこの通り。
早く海に浮かべてみたくなってくる。
ここまでくればうまくいくかどうかが興味津々の中、
この釣法のいいことばかりが頭に浮かんでくる。
マグロのようなでかい魚を掛けたとしよう。
(いつもはサバやソウダガツオであるが)
思いもよらぬ大物を掛けた時には
アンカーロープに巻かれないように細心の注意を要する。
ここはまさに釣師の技量次第と言いたいところであるが
これだけ大きい魚を掛けると
(リールを)巻くか(アンカーロープに)巻かれるかは
その時の潮流や地形等に影響されるマグロのご機嫌次第だ。
寸止め漕ぎコマセ釣法では戦いの初期において
運悪くマグロ君が丸ブイから垂れるラインの方向に向かわない限り
巻きつかれる物がない。
彼が疲れてくるまで自由に泳がせておけばよい。
うまく行けば五目漁師の自宅近くの茅ヶ崎海岸まで
ボートを曳いてくれるかもしれない。
ヤッター!
いつのまにかこの釣りをやれば
“マグロが釣れる”に話が変わってしまったが、
これが五目漁師流の釣りの楽しみ方だ。
もちろん漬物石アンカーを上げ下げする労力も不要であるし、
アンカーで海底を傷つけたりもしないために地球にも優しい。
良いことずくめだ。
さて、先の釣果は着々と消化中。
うまく行けば連休中にも新たな釣行ができるかも。
大津の幸(アジの冷凍つみれ)と
伊東のウスバハギなどを合体したこれがまさに寄せ鍋、
上とはまた別の日にもう一度アジのつくね鍋。
鍋物はこの後にくる雑炊が楽しみ。
冷凍つくねもこれであますところ数個らしい。
サバやソウダならコマセなしでも釣れてしまう福浦です。
何れにしても潮が緩く、風も静かに越したことはありません。
さて、どうなることやら。
先ずは天候を選んで試してみます。
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五目漁師さん、こんばんは。こっとんです。
ポイントの目印のブイ、バス釣りのマーカーブイみたいです。
実釣調査お願いします。
投稿: こっとん | 2014年10月31日 (金) 23時07分
こっとんさん、おはようございます。
バス釣りでマーカーブイというのを使うのですね。
知りませんでした。
この丸浮きはTBで108円で買いましたが、それ用かも知れません。
実は本日福浦を予定していましたが、朝起きた時に小雨模様だったので
止めました。
投稿: 五目漁師 | 2014年11月 1日 (土) 05時48分
流し釣りでボートを一点に止めて釣りをする。
深場の根魚釣りの場合は少々ボートが動いても釣りになりますが、余り深くない海域でポイントが小さいかったり、コマセ釣りだったりの場合は大変重要なことですよね。しかし、それが酷く難しいですね。
潮も風も無いか、潮と風が相殺すれば楽に止まっていられるが、そんな条件が揃う事は滅多に無いですよね。
また、それでは魚は食わないですよね。
私も同じ問題にぶつかり、それを解決してポイントに止まって流し釣りがしたくて、何をどうして良いかが解らずボートを4隻も買い替えました。
今のボートが、スパンカー・フィンキール・マルチクラッチのシステムで一番流し釣りがし易いですが、それでも余り深くないポイントで一点に止まって釣りをすることは難しいです。
止まっていようと操船に手間取り釣りが出来ないし、釣りをしていると操船が疎かになります。
最近のボートには各社にそのシステムがありますが、実際に乗せてもらってみても、まだ、一点に止まっていることは難しいようです。
投稿: | 2014年11月 1日 (土) 09時44分
上の書き込みは私です。
何故かまた名前が消えました。
投稿: 釣吉 | 2014年11月 1日 (土) 09時45分
釣吉さん、こんにちは。
今日、この仕掛けを持って福浦に行く予定でしたが、
朝起きた時には小雨模様だったので止めました。
遊漁船の船長はうまく船を止めていますが釣りはしないですからね。
スパンカーで風上に立てれば・・と思っていましたが
微速前進は難しそうですね。
クラッチに負担も掛かりそうです。
竿さばきや誘い方などに比べるとあまり話題にならないですが、
船を止めるための操船やアンカリングの釣果への影響は非常に大きいいと思います。
投稿: 五目漁師 | 2014年11月 1日 (土) 11時34分
五目漁師さんこんにちわ。
一定位置にいることのむずかしさ、カヤックでも、手漕ぎでも、遊漁船でもなかなかです。
昨日の富士丸も流しつつではあるものの、定位置にいようとして、船首左右のスクリュウも回して流していたようです。
10日の真鯛釣りでも操船しつつ真鯛釣っていましたが、釣果が2~4枚となっていて、私が2枚、大船長が3枚なので操船していた船長は置き竿で4枚釣っていたことになります。
プロってこんなとこに差が出るのでしょうね。
そういえばバス釣りなどに使っているエレキ、一度調べたことがあるのですが、GPS付きがあるようです。値段はべらぼうに高いですが・・・。何に使っているのかと思ったのですが、どうやら定位置に留まるためのようです。船首にエレキを取り付け、GPS、おそらくDGPSでしょうから精度は30cm位でしょう、それでどこまで定位置に止められるか?
面白そうですが、費用がかかるし、バッテリーは重い、フル回転で何時間留まれるかを考えると、どうでもいいもののように思えます。
いずれこんなのが常識の世界になるのでしょうかね。(笑)
かえって五目漁師さんの素朴ですが、効率的なこの考えの方が実用的ですね。
投稿: ume | 2014年11月 2日 (日) 14時29分
umeさん、こんばんは。
海上で船を止めるっていうのは単純なことですが難しい技術ですね。
私が乗っていたディンギーでもレースのスタート前はうまく挺を止めて
スタートラインの近くでポジションどりすることが非常に大事でした。
そういう意味でアンカリングの威力はすごいですね。
簡単にピタッと止まってしまいます。
この方法で船頭さんとどちらがうまく止められるか楽しみです。
そう言えばumeさんのカヤックに付いている足漕ぎなどは
一見止めるのに理想的な感じがするのですが左右がないのであれも難しいのでしょうね?
簡単なラダーが付けられれば寸止めも可能な気がしますがどうでしょうか?
投稿: 五目漁師 | 2014年11月 2日 (日) 19時53分
再コメ、失礼します。
カヤック足漕ぎですが、かなり止められます。
ラダーは左手で操作します。
セイル用にラージラダーに替えてありますので、小回りし易いですね。
足漕ぎもバタバタ全速で漕ぐのではなく、パタパタと小刻みに漕ぐと微速前進が出来ます。
スパンカ付ければ無敵なのですが、セイルのロープが後部に付いているので未だにロープとスパンカの両立が出来ていないのです。エイヤでやればできちゃうのですけどね。(笑)
こんなとこです。(笑)
投稿: ume | 2014年11月 2日 (日) 21時06分
五目漁師さん、こんばんは!
ほとんどアンカーを使わない僕ですが、ボートを止めたいと思う事はしばしばあります。
船外機で微速前進や後進をしながら流される速度を調整したりしていますが、ピンポイントを狙う釣りでは無意味です。
オートパイロットなどのエレキが有効なのでしょうが、高いし、バッテリー重いし…。
五目漁師さんの創意工夫は本当に楽しいですね。
僕には、このような道具があってもボートを漕ぐテクニックが無いので猫に小判でしょうが、
ぜひ実釣での成果報告をお願いします。
投稿: ぐっちゃん | 2014年11月 2日 (日) 23時24分
umeさん、こんばんは。
ラダー付いてるんですね。
考えてみればセーリングするときには必須でした。
以前、沖にご一緒させて頂いた時に私と同じように流されていましたので
止められないのかなと思っていました。
底物ですから止めるまでもなく適当な流しにコントロールできるというのは強みですね。
セールを出してシバーさせておけば風上には立つのではないでしょうか?
投稿: 五目漁師 | 2014年11月 2日 (日) 23時45分
ぐっちゃん、こんばんは。
そう言えば、船外機ってクラッチレバーがなかったような気がしますが
半クラッチとかできるんでしょうか?
いずれにしても微速前進とか後進はクラッチに負担が掛かりそうですね。
こうして考えると、意外と手漕ぎボートが一番止めやすいかもしれません。
テクニックを会得するのも面白そうな気がしてきました。
あと片手漕ぎとかができれば釣りの幅が格段に広がるのですがね。
何かいい方法をご存じないですか?
投稿: 五目漁師 | 2014年11月 3日 (月) 00時05分
確かに鯵などは、ピンポイントですからね。
手漕ぎ時代に、多分、ボート屋のおやじが沈めたであろう黒球ブイを目印に釣ってましたね。
陸岸とクロスさせれば方向もわかるので、大体の見当はつくのですが、ホバリングするとなればもっと明確な
目印がほしいところですよね。
釣果を左右する要因は元の場所に戻ること・・・じつはGPSを使っていても、ボートの特性で、
Uターンでは元の場所に戻りにくいものです。実釣の成果を楽しみにしております。
投稿: 飛竜丸 | 2014年11月 3日 (月) 08時18分
こんにちは。
よーーーーーくみて、やっと意味が解りました。
なるほどー。
これはぜひ、いろいろ実験してみてほしいです。
どの程度使えるのか興味深々です。
流し釣りで止まる。
確かに近くに目印が必要ですね。
これで福浦がもっともっと釣りやすくなるとうれしいです。
投稿: 芋焼酎 | 2014年11月 3日 (月) 13時59分
こんにちは
この釣りには私の使っている竿掛けが
良いと思いますね
足元のクーラーボックスの上に設置します
竿を出す方向も自由なので
2本出しも可能です
今年は油壺でこの釣りをして
カイワリを探しました
竿を掛けたまま移動して探しましたね
今年の冬は
このスタイルでイカでも探そうと
思っています
最近プレジャーボートだと思いますが
マーカーを打つ人も増えてきました
油壺などで良く見かけましたね
投稿: ボート釣り趣味人たけ | 2014年11月 3日 (月) 13時59分
飛竜丸さん、こんにちは。
一旦方向が変わってしまうと手漕ぎでさえ元に戻るのは難しいですから
エンジン付きだと尚更ですね。
飛竜丸さんの船ならスパンカーは付いていますし
微速前進もできますから
同じ所に留まらないにしてもゆっくりラインを流すことは可能なんでしょうね。
あの釣果が証明していますもんね。
点目印だとどうしても方向が掴めなくなってしまいます。
さて、うまくいきますかね。
近日中に試してみます。
投稿: 五目漁師 | 2014年11月 3日 (月) 14時49分
芋焼酎さん、こんにちは。
この寸止め漕ぎとあと一つ片手漕ぎが今の私のボート漕ぎの
課題ですね。
これが特に後者ができればまだまだ手こぎボートの枠は広がります。
芋焼酎さん得意そうです。
何かいい方法があれば教えて下さい。
ボートに改造を加えられるなら、
伝馬船のように漕ぐ方法はあるんですが。
投稿: 五目漁師 | 2014年11月 3日 (月) 14時55分
たけさん、こんにちは。
私はかなりの方向音痴ですので
点目印ではダメなんですよ。
これならラインは風や潮流の合成ベクトルの方向を常に示してくれますので
このライン沿って反対方向に漕げばそう大きく外すことはないと思っています。
たけさんのボートの中心に置いたクーラーボックスに竿を掛ける方法は
置き竿には持ってこいですね。
投稿: 五目漁師 | 2014年11月 3日 (月) 15時03分
五目漁師さん こんばんは(*^_^*)
日曜日お天気の予報が悪かったのですが、三重で浮かんできました。
予報はハズレてあったかいわ風も無いわでとても穏やかに^_^
以前いつもの漁港ルールではオッケーなとこにアンカリングし、天秤でアジを狙っていたところ
隣の漁港(多分)の漁師さんに怒られた事がありました。
確かに天然の魚礁ではあるのですが、聞いた事もなく責任者さんも大丈夫だと言ってくださったのですが、、、
アンカリング、、、担当としては余りしたくない(笑)
何回もやり直した時はケンカになりましたし(私の機嫌が悪くなっただけ(笑))
ぐちゃぐちゃと書いてすみません(笑)でも本当にアンカリングって難しいし
たった5m変わった(風で船が動いたりして)だけでサッパリって事もしばしばですよね(*_*)
あ!あのね、日曜日初のオニ!チビだけど初オニ釣りました!
これをお伝えしたくて(笑)
まだ食べてないですが、明日塩焼きでガシラとウッコリンと味比べする予定です(*^_^*)
追伸
五目漁師さんがお風呂に入った後でも、、、よろしくてよ♡(笑)
投稿: 釣り婆ぁ | 2014年11月 3日 (月) 22時51分
釣り婆ぁさん、こんばんは。
そのお風呂から今あがってきたところです。
連休の3日間は予報に反して何とかなる日が続きましたね。
365日連休の私は明日こそ、明日こそと思い切りが悪く結局行けませんでした。
我々には海上に線はありませんが、漁師さん達は漁協毎に明確な線引がありますから
貸しボートの場合はボート屋さんのやり方次第で上手くいったり、トラブルになったりと
難しいです。
余り、と言うか殆ど根拠などありませんが、
アンカーを落とすタイミングって拘りますよね。
最後におまじないの一漕ぎ、二漕ぎをやって尤もらしく決めて落としますが
それでも、うーんもう少し沖側だったかな? とか気に入らないと結構やり直しします。
一人なので喧嘩はしませんが、
決まるまでは狭いボートの中を荷物をまたぎながらヨタヨタと前後しますので
落ちるとするとこの時かなと苦笑いしながらのアンカリングです。
オニの塩焼きはまだやったことがありませんが、
多分ガシラよりオニの方が身の締まりがよく食べごたえがあると思いますよ。
投稿: 五目漁師 | 2014年11月 4日 (火) 00時49分
こんにちは!のりべんです。
成る程、マーカーですか。確かにこれならコマセ釣りが出来るカモしれません(^o^)
問題は潮の強さですね。恐らく五目漁師さんのお考えは、他地域よりも弱い潮の流れを勘案されて、そのマーカーが留まるのが可能、と思われたと思いますが…。
(風の強さは多分旗だけの抵抗なので大丈夫、としています)
何号だと留まりますかね??是非レポートお待ちしております!
投稿: のりべん | 2014年11月 4日 (火) 12時43分
こんばんはー!福浦にペットボトルのブイを2本持ち込んだのに、使う間もなく芋さんに牽引してもらい、ボート屋に戻りましたAPです(T_T)。ところで、昔、佐渡ヶ島でタライに乗って一本の櫓でこいだことがあります。船縁にロープを結んで櫓をを通し、八の字に回転させると前に進みます。八の字回転を中途半端にやると進まず、その場に停まってしまいます。カナディアンカヌーの短いパドルをつかい、ボートのオール受けにロープを結べたら、片手で漕げるかもしれません。カナディアンカヌーのパドルの使い方には、カヌーを真横に移動させる方法があるので、良いかもしれません。
投稿: APけ | 2014年11月 4日 (火) 21時29分
のりべんさん、こんばんは。
丸ブイの方は錘が海底まで落ちていますから流れないですよ。
ボートのように汽水下の容積がありません(直径6、7cm程度の丸浮きです)から50、60号くらいの錘で十分です。
旗ブイのの方は丸ブイを起点にして潮流と風の合成ベクトルの方向に流れます。
ボートとはそれぞれの影響が違いますからボートの流される方向とは正確には一致しませんが
実用的には問題ありません。
実は本日福浦でこれを使って実釣してきました。
単一ブイに比べるとボートの流される方向が常に把握できるので
留まりやすいことがわかりました。
いろいろ新たに気がついたことや、スキルとしてボートの漕ぎ方など課題はありますが
私的にはこれでアンカーなしのコマセ釣りができそうです。
投稿: 五目漁師 | 2014年11月 4日 (火) 22時10分
APさん、こんばんは。
本文にも書きましたが単一ブイ(ペットボトル)では寸止めは難しいと思います。
(あっ、私の場合は方向オンチですので)
こに方法だとボートの流される方向が一目でわかるので漕ぎやすですよ。
実は本日これを使って実釣してきました。
OKです。
8の字漕ぎ、伝馬船ですね。
ボートのスターン中央部にオールの受け口が付けられれば真似事はできると思いますが
実用的ではないですね。
2本のオールを片手で同時に漕ぐ治具が作れないものですかね。
投稿: 五目漁師 | 2014年11月 4日 (火) 22時22分