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2012年11月 1日 (木)

釣り師なら水中を覗いてみたい

釣り師なら、自分が今釣っているポイントの水中、
つまり自分の仕掛けの回りが、
一体どんな様子になっているのか
覗いてみたいと思っているに違いない。

私は使ったことがないが、
最近の優れた魚探は海底の凸凹具合や
砂か岩かなどといった底質はもとより、
魚の種類まで色分けして表示してくれるらしい。

尤も、名人になると根にあたる潮の様子、
それに抗って泳ぎまわる魚の様子までイメージしながら
釣果をあげていく。

実際にどうなっているかは別として、
それができない釣り人とは事実として釣果に差をつける。

五目漁師も常に仕掛けの周りの様子をイメージして釣っている。

数尾のカワハギが逆さになって
砂の中に隠れたゴカイなどをついばんでいる、
その少し上を時折サーッとアジの群れが流れて行く。
小柄の鯛やカイワリは潮がきつい時には
潮上に向かって口をパクパクしながら水中のプランクトンを捕食し、
中層にはそれを見守るように
大鯛が潮の流れなど無視して悠々と単独で泳ぎまわっている。

そこに仕掛けが投入される。
突然、雲のように撒き餌が湧き上がる、
荒れ狂ったように群がる魚、
怒涛の捕食活動、
あっという間にそれらは喰いつくされ、
最後に残ったオキアミにいよいよ突進・・・

これは釣れている時の五目漁師の水中イメージ。

釣れない時は~というと、

上窓から漏れる撒き餌がすじを引きながら
ビシが勢いよく海底に落下して行く。
岩であればゴツン!
砂であればストン!
そして、私がよく行く伊東の場合にはボソッ!
とビシの半分くらいが(たぶん)泥の中に突き刺さる。

そのあとに続いて太いハリスに引っ張られるように
くるくると回転しながらエダスとモトスに掛けられたオキアミが
順に降りてくる。
具合が悪い時には落下中にオキアミが外れてしまって
どちらか一方の仕掛けは既に空針になってしまっている。

で、魚は? シーン、いない。

いや、いる。

魚たちは突然の落下物に一応はびっくりするものの
そっぽを向いたままで気にしちゃーいない。
あるいは、撒き餌を一通り喰いつくすと晴れた視界の中で
不自然に跳ねているオキアミに興味しんしん近づいては来るが、
バレバレで決して喰いつこうとはしない。

私の場合は釣れているか、釣れていないか、
結果論としての水中イメージであって
名人のようにイメージが先にあり、
それに合わせた釣りができているわけではない。

最近はご無沙汰しているが私はダイバーでもある。
タンクの数にして150本も潜ったからには、
魚の水中生活ぶりはある程度この目で観察してきた。

不思議なもので釣りとダイビングは同時進行していたが、
ダイビング中にはこれは旨そう、釣って食べてやろうという
五目漁師の狩漁精神は全く鳴りを潜めてしまい、
お魚君とお友達になって一緒に泳ぎ回ったり、
写真を撮らしていただいたりと自然を愛しむ心と、
美しい別世界に感激する気持ちになりきっている。

そこで、撮り溜めた写真の中から今あらためて
五目漁師の釣りと関係の深い魚の水中シーンを探してみた。

南の島を中心に潜っていたこともあり
残念ながらアジや鯛、カワハギなど
釣りの対象魚が映っている写真は
ほとんど見つけることができなかったが、

先ずは底に目をやると、
これは岩の上でじっとしているカサゴ、

 

Img031hp_2

 


こちらは砂の上をひらひらと優雅に泳ぐミノカサゴ、

 

Img028hp

 


砂に身を潜めこの体勢から一気に獲物に飛びつくイネゴチ?、

 

Img038hp

 


普段は岩の陰に身を潜めているが外にはい出してきたウツボ、

 

Img045hp

 


そしてこれが孵って一年で数キロに成長するアオリイカの卵、

 

Img040hp

 


中層には小アジの群れ、

 

Mp1017hp

 


餌取りのスズメダイ、

 

Mp1014hp

 


同じくネンブツダイ、

 

Img047hp

 


上層にはこの日はたまたま浮いてきたウスバハギ、

 

Mp1006hp

 


イナダやカツオに追われ逃げ惑う様子はナブラと言われるイカナゴの群れ。

 

Mp1011hp

 


最後、これはおまけ、
ボルネオの近くシパダン島で撮ったギンガメアジの群れ、
こんなところに仕掛けを入れたらどうなるの?!

 

Mp1176hp

 

 

 

 

 




できることなら、名人の仕掛けの横で撮ってみたいですね。

 

南の島で撮った写真はたくさんありますが、

 

この手の写真は探すのに苦労しました。

 

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コメント

これは、素晴らしい写真の数々です。

五目漁師さんは、ダイバーでもあったんですね。カッコいい趣味です。

私は、釣りは好きですが、海水アレルギーで、海で泳ぐことができませんが、海の中の様子を獲ったビデオは良く見ます。

特に宮澤さんのカワハギ地獄、凄いです。

かれいふぁんさん、おはようございます。
南の島の水中だといい写真がたくさんあるんですが、
釣り対象の魚の写真はまず撮ることがないので探すのに苦労しました。

どこに行っても、釣りのポイントとダイビングのポイントは違いますので
仕掛けの周りを見るのは普通では難しいですね。

カワハギが次々に釣られていくやつですね、私もみましたよカワハギ地獄。

おはようございます!のりべんです。

五目漁師さん、ダイバーもされてたんですか?!
しかも150本!!凄いですね(◎_◎;)
(のりべんは沖縄で3本しか潜ったことがありません…
あ、ハワイでもウミガメと泳いだ事を思い出しました!)
写真も素晴らしいものばかりです…
写真集とか作られないのかな?と思ってしまいます(^-^)
海中のお魚の様子、見てみたいですよね。
子供達の為と釣りの為に(笑)カイワリやトラギスを飼ってますが、
『水槽』という空間で、海の中と同じ行動を取るとは限らないと思うので、
実はその判断に迷ったりしてます(^_^;)
これは…防水のカメラをビデオにして、
40mのロープにつけて、海に沈めるしか無い!
カモですね(^o^;)

五目漁師さん、こんにちは
ダイバーとしてそして写真家として素晴らしいですね。
面白いもので、自分もフライフィッシャーマンでありながら、野鳥愛好家なんです。(笑)
矛盾しているけどそれが人間らしいと思いますね。
自分も海底を見ようとGPS魚探でそこらじゅうを見ています。
結局好奇心が人一倍強いのでしょうか?(笑)
でもこうやってあらゆる角度から見ることはおそらく人より数倍海を楽しめてるのだと思います。
のりべんさんの飼育も面白そうですね。

久しぶりに観る海底の世界でとても綺麗ですね。コマセビシの世界は、どれだけイメージ出来る可ですからね。ナイスです。ポチ!

写真綺麗ですね!カメラは銀鉛?デジタル?機材も凄そうですね。ニコノスとか。多趣味で多才なる方だったんですね。

のりべんさん、こんんちは。

ダイビングは南の島を中心にやっていたので、
釣り対象の魚の写真はほとんどないんですよ。
機会があればそっちの方もまた紹介させていただきたいと思っています。

川奈は貸しボートの隣にダイビングショップがありますので
一度利用してみたいと思っていますが、一番興味があるのは伊東ですね。
あんなにフラットな海底で一体何を根拠に魚がいるのか?

そうですね、水族館の大水槽で泳ぎ回っているマグロやサメが
小魚を襲っている様子は見たことがありません。
そんなことしなくても食べ物にありつける水槽の中と外海とでは
食は本能とは言え、生活様式が変わるんでしょうね。

umeさん、こんにちは。
目で直接みるのもあり、今時は電子機器やコンピュータを使って見る方が
かえって正確な場合もありますから
umeさんの目には相当なものが見えてきているのではと察します。

残念ながら、私は野鳥のことはまったくわからないです。
昔、富士山の近くでヒレンジャク(?)を撮っている人に何ですか?とお聞きし、
おうっ キレンジャーですか、格好いい!と聞き間違ったことがあります。
なのに、丹頂だけは毎年北海道に撮りに行っています。
今年も来週の5日から9日まで行ってきます。初めての秋の丹頂です。

飛竜丸さん、こんにちは。
誰も見ることができないのを幸いに
勝手に想像してポイント毎にいつの間にか海底のイメージが出来上がっていますが、
これこそ釣りの醍醐味です。
40m下まで透けて見えていたらおもしろくないですね。

COZYさん、よくご存じですね。
カメラはニコノスⅣとⅤです。(Ⅳは水没しましたが)

最近は皆さん当然デジタルですから今や化石のようなものです。
水中での銀塩はデジタルではあたり前の写り映えの確認ができないですし、
フィルム交換もできず、たったの36枚っきりの勝負で結構難しかったですよ。

同じカサゴでもCOZYさんのタイトルに使われているカサゴのようにはいきません。
初めてのコメント際にも少し書きましたがあのデザインと色合いは衝撃的でした。

こんばんわ
ダイバーでしたか、素晴らしい写真ですね
私は素潜りだけですが、海の中は本当に楽しいですね
耳が悪く、深く潜れないので諦めましたが、磯釣りで、釣る場所は
だいぶ覗きました、釣れない時は尚更潜って調べ
納得するまで、その周辺を調べた事があります
良い写真ですね、何回見ても飽きません

実は、記事中の名人というのはたけさんのことなんですよ。
海中でオキアミをぴょこぴょこと跳ねさせてているところを是非撮ってみたいですね。

潮が速い時には魚も必死になって潮上に向かって泳いでいますが
そいうときにはプランクトンも豊富で濁りもきついので、
なかなか写真にならず撮らなかったのが今思えば残念です。

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